工房日誌 2007年度分
(2007.05.01開設)

2007.12.31 今年も色々ありました    
2007.12.26 老猫介護  人間だと80歳だそうです  
2007.12.23 移転計画延期  今しばらく様子見ということで  工房ネタその11
2007.12.15 部屋探し  新天地を求めて  工房ネタその10
2007.12.08 オーディオと写真  写真展案内  
2007.11.27 5年も使えば  丸ノコ修理  工房ネタその9
2007.11.22 今年もやって来ました  冬の使者(風邪じゃないです)  近隣案内その9
2007.11.19 今年もやってしまいました(^_^;)  でも軽症でなんとか  
2007.11.06 そろそろシーズンですね  クリスマス・イルミネーション  近隣案内その8
2007.11.03 宝塚ファミリーランド  動物園もありました  近隣案内その7
2007.10.25 7DJ8  プリ用真空管の入荷です 工房ネタその8
2007.10.24 ハナミズキ  街中で感じる秋 その2
2007.10.23 早寝早起き  その2 生活習慣改造その後
2007.10.13 秋ですね!  巻積雲 通称いわし雲
2007.10.08 早寝早起き  夜行性習慣からの脱却 只今努力中
2007.10.01 パートナー登場  工房模様替えしました 工房ネタその7
2007.09.26 工房の片隅で  何か出来上がりそうです 工房ネタその6
2007.09.22 買出し   オマケで近隣案内
2007.09.18 鋭意製作中  工房ネタその5
2007.09.13 塗装日和  工房ネタその4
2007.09.10 もみじ饅頭  遠来のお客様
2007.09.05 コンサート報告  ロリン・マゼール トスカニーニ交響楽団
2007.09.04 臨時休業のお知らせ  コンサート行ってきます
2007.09.01 プリアンプと350App  その他9月の製作予定  アンプネタその3
2007.08.31 英国ティー   近隣案内その5
2007.08.27 4E27アンプ  またまたマイナーなアンプですが  アンプネタその2
2007.08.23 UPS  備えあれば・・・ 工房ネタその3
2007.08.21 お盆明けの工房  着荷ラッシュ 工房ネタその2
2007.08.20 ホールソー  シャーシ加工についてT.Sさんからのコメント
2007.08.03 宝塚観光花火大会 錦上添花  夏の風物詩 近隣案内その4
2007.07.29 4212アンプついに完成\(^o^)/  超弩級アンプ製作記最終回
2007.07.28 4212アンプいよいよ大詰め  超弩級アンプ製作記その4
2007.07.23 4212アンプつづきのつづき  超弩級アンプ製作記その3
2007.07.14 4212アンプつづき  超弩級アンプ製作記その2
2007.07.03 STC4212アンプ  超弩級アンプ製作記その1 アンプネタその1
2007.06.15 ホタル  初夏の風物詩 近隣案内その3
2007.06.05 ローズガーデンコンサート  花と緑に囲まれて 近隣案内その2
2007.05.25 コンサート  コントラバスは歌う
2007.05.21自販機  その起源と歴史
2007.05.17ベガ・ホール  パイプオルガン 近隣施設案内
2007.05.06丑三つ時  深夜の宝塚 ○○との遭遇
2007.05.01工房紹介  内情暴露記事?
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 この日誌には一般のブログのようにフィードバックの機能がありません。
コメントなどいただいても即応態勢がとれないためですが、 有用なご意見、興味ある関連話題などいただいた場合には 随時併掲させていただきますので、どうぞ こちらまでおよせください。


2007.12.31 今年も色々ありました  
 2007年もとうとう今日で最後、この一年皆様のおかげで無事乗り切り、 新しい年を迎えることが出来そうです。 本当にありがとうございました。

 振り返って見るとじつにいろんなことがありました。 年明け早々には雑誌社からの取材を受け、その中で述べた後継者のことが反響を呼び、 幾人かの希望者の中から2月には二人がお弟子さんとして決定しました。

 おかげで春頃には製作台数も一挙に増えましたし、夏前には 超ド級4212アンプも完成させることが出来ました。 秋からは新しいパートナーも参加、制作スタッフのますますの充実を図りましたが、 工房の狭さもネックになり始めましたので新天地を求めて部屋探し。 結果的にはもう少し機が熟するのを待ち、今の工房で何とかしのいでゆくこととして、 年末に部屋の大模様替えを敢行、 押し詰まった昨30日にそれも何とか完了、皆で打ち上げをして本年の 締めくくりとしました。

 今日は私一人出てきて最後の整理、遅れていた年賀状もようやく書き上げて 先程本局で出してきましたので、元旦の配達には間に合わないでしょうが ご容赦下さい。

 新年三ヶ日は休ませていただきますが4日からはスタッフ一同思いも新たに、 お客様のためのアンプ作りに精進、さらなる発展を目指してゆきます。 変わらぬご支援の程よろしくお願いします。

 なお暮のハプニング、我が家の老猫介護のその後ですが、皆様からご心配や励ましの たくさんのお電話・メールありがとうございました。
 おかげさまで現在は食事も 普通に出来るようになり元気を取戻しております。後遺症としての平衡感覚の麻痺は まだ続いておりますし、これは将来も残る可能性が大きいですが、 歳を考えれば仕方のないこと、彼女にとって幸せな日々が1日でも多いことを願っております。

 では皆様良い年をお迎え下さい。

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2007.12.26 老猫介護  80歳のおばあちゃんネコ
 我が家では2匹のネコと同居しておりますが、写真はその年長の方で 神戸に住んでいた頃、阪神大震災の前年大雪のある日、川に落ちて泣いているのを 家内が聞きつけ、私が助け上げて来たネコです。その時連れて行った医者の 話では、1〜2歳には既になっているとことでしたので、 今年で15歳、 人間に換算すると80歳になるようです。

 最近病気がちで、そろそろとは覚悟はしていましたが、先日とうとう 押入れにある自分のベッドから転落、頭を打ってしまったようで 脳に支障をきたしたらしく、足腰が立たなくなり、 食事も出来ない有様です。今のところ毎日家内がタクシーで連れて通院し、 栄養補給と治療のための 点滴を受けています。

 今日で5日目ですが、最初は意識もなく トイレも垂れ流しで寝たきり、それが日増しに回復、一昨日あたりは這ってですが 自分でトイレへ行くようになり、昨日は転びながらですが立ち上がって行けるようになりました。 今朝あたりはまだ食べられはしませんが、自分の茶碗の前に座ってその素振りを見せます。

 まだまだ一時も目を離せない状況で、家内も満足に睡眠が取れない有様、 非常な負担をかけてしまっておりますが、とにかく このまま順調に回復して、以前の元気な姿に戻って欲しいと祈る毎日です。

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2007.12.23 移転計画延期  今しばらく様子見ということになりました
 懸案の移転計画ですが、先週見てきた物件も条件が折り合わず、 今日工房全員で協議をした結果、この押し詰まった時期に慌てて決断するのも どうかとなり、もうしばらく様子見ということで意見がまとまりました。

 確かに今の工房で3人も4人も立ち働くには狭すぎますが、 移れば移ったで直ぐに作業が出来る訳もなく、 何日かは仕事を止めて環境整備もしなければなりません。 でも今の受注状況ではその時間的余裕もありません。 皆で工夫をしながら何とか凌ぎ、受注の前倒しなどで 時間的余裕を稼ぎつつ、その間により良い条件が見つかるのを待つことにしました。

試聴やご相談で来られるお客様には今しばらくご不便をおかけしますが、 どうかよろしくお願いします。

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2007.12.15 部屋探し  新天地を求めて
 今年も残すところ2週間余り、いよいよ押し詰まってきましたね。 皆さんのところはいかがですか。工房でも年内納入分のアンプ製作に 追われる毎日です。

 さてその忙しい最中、今年はもう一つの問題を抱えております。 今のパートナーに加えて来年春からはもう一人常勤、 土日はさらにもう一人と3.5人体制になりますが、今の工房の狭さでは いかんともしがたい状況です。そんな訳で一応3月を目途に部屋探しを 進めておりますが、中々希望通りのものが見つかりません。 うちの工房のように機械を使った金属加工や木工では騒音もありますし、 塗装などで発する臭いも無視できません。そんな負の条件を抱えての 部屋探しですから、たまに良いところが見つかっても、 周囲に気遣いしなければならなかったり、 賃料で折り合いがつかなかったりと難航しております。

 そんな中で先日見てきた写真の部屋はかなり有望です。まずスペースは今の3倍、 上下二部屋で下は加工機械や資材を置くのにぴったり、2階は組立スペースと リスニングルームそれに事務所が十分取れる広さ、 周囲に民家もなく交通の便もまずまずです。 今のところ最後の条件(賃料)の交渉中で、はたしてここが 新天地となるかどうか、結果はまだ 分りませんが内心期待しております。

 いずれにせよ来春までには結論を出さねばならず、部屋探しに奔走のこのごろです。

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2007.12.08 オーディオと写真  
 大分寒くなってきましたが皆さんのところはいかがですか。

 うちのお客さんと話をしているとカメラや写真の趣味を併せ持っておられる方が 多いのに気付きます。音楽と映像という芸術的な面、カメラというメカニックな物などなど、 何か共通するところがあるようですね。

 そんな訳で今日は写真展のご案内をさせていただきます。 「京都現代写真作家展」という、ちょっとマイナーな写真展ですが、 うちの義兄も関わっており、冬の古都散策も趣があると思います。 ぜひ足を運んでみてください。

 ご希望の方には案内状を送付させていただきますのでご一報下さい。

 義兄のプロフィールや活動内容は以下のサイトをご覧下さい。 http://www.joy.hi-ho.ne.jp/rarasyan/

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2007.11.27 卓上丸ノコ5年目の修理  
 今週末からはいよいよ12月、今年も残すところ1ヶ月余りで月日の経つのは早いですね。

 そういえば工房で長年使っている工具類にも故障や不具合が起こるようになってきました。 つい先日も写真の卓上丸ノコがとうとうダウン。
  シャーシ用のアルミ切断やウッドケースの加工などには大型の丸ノコを 使っていますが、こちらの卓上型はシャーシ内部のサブシャーシやブラケットなど アルミ製の小物類を作るのに重宝しているので、これが動かないと困ります。

 内部を見てみると長年の酷使でベルトとモータープーリーが、ご覧のように 山がなくなってツルツル、早速製造元の キソパワーツールに問合せ、部品を 送っていただきました。

 本来は預かり修理が基本だそうで、ユーザー修理は 自己責任でやってくださいとのことでしたが、それでも快く対応してくれました。

 届いた部品を早速取替にかかりましたが、モータープーリーが焼付いてしまっていて、 どう頑張っても外れません。そこで思いついたのが工房の階下の自動車修理屋さん、 プーリー抜きを借りてきてやっとの思いで外し、何とか元通りに組上げました。

これであと数年はまた元気に働いてくれることでしょう。

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2007.11.22 今年もやって来ました  冬の使者たち
 11月もそろそろ終わりに近づき、いよいよ冬の到来ですね。

 毎日工房の行き帰りに渡る武庫川の橋の上から眺める風景も冬の様相を呈してきました。 川面には冬の渡り鳥たちがたくさん羽を休めています。

 相変わらず携帯の写真で見にくくてすみません。一枚目は21日でまだ白鷺や鴨、川鵜などが 遊んでいましたが、北風が吹いた今日22日には下の写真のように ユリカモメの群れをこの冬初めて見ました。

 これから厳寒のシーズンには、このユリカモメが橋の欄干に一列に並んで、 一斉に北風に向かっている壮観なシーンが見られます。 暖冬だった去年は飛来が少なかったですが、今年はどうでしょうかね。

 ユリカモメは見たいし、寒いのは辛いし、複雑な心境です。 とにかく真冬に吹きさらっしのこの橋を渡るには、褌じゃなかった、マフラーをしっかり締め直して 渡る覚悟が必要ですから。(^_^;)

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2007.11.19 今年もやってしまいました  流行っています、皆さんお気をつけ下さい
 気をつけていたつもりなんですが、とうとう風邪をひいてしまいました。 でも去年は3日ほど寝込む重症!?でしたが、今年は半日寝ただけでどうにか回復、 まだすっきりとはしませんが、何とか仕事が出来る状態です。

 それにしてもつくづく有難かったのはパートナーやお弟子さん達の協力です。 ちょうど日曜日でしたので、やまてつさんには休みのところ無理を言って出てもらい、 お弟子さんたちと共に進行中の仕事を滞りなく進めていただきました。 今後このようなことのないようますます体調管理には気をつけるつもりです。
(ナントカは風邪をひかないといいますが、続けて2度ひくのはもっとナントカって言いますからね(^_^;)

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2007.11.06 そろそろシーズンですね  クリスマス・イルミネーション
  宝塚ホテルイルミネーション
 先月から夜は早目に帰るようになりましたが、おかげで今までお目にかかれなかった 光景に出くわすようになりました。

 3日の土曜日も9時半頃に工房を出たのですが、 いつもの帰り道途中にある宝塚ホテルの玄関前が異様に明るいんです。 そう、クリスマスのイルミネーションがもう始まっているんです。

 私の携帯のショボい写真では雰囲気が伝わりづらいと思いますので、 こちらのサイト 『神戸観光壁紙写真集から宝塚水と光の彩り』 でゆっくり観賞してください。 この宝塚ホテル以外に色んなスポットのイルミネーションが紹介されています。  ちなみに4枚目写真のメリーゴーランド、これが工房のすぐ目の前です。

 ついこの間まで暑い暑いと言っていたはずなのに、今年もそんな季節になってしまったようです。 考えてみれば今年も残すところ2ヶ月足らず、年内納入分の製作に精を出さねば間に合いません。 ガンバリま〜す(^_^;)

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2007.11.03 宝塚ファミリーランド  動物園もありました
 以前やまてつさんのブログに動物園の話題が出てきましたが、 じつは工房の目の前は2003年に閉園となった元宝塚ファミリーランドで、 そこには動物園も併設されていました。
 私も何回か訪れたことがありましたが、こじんまりした動物園で、 その分動物を身近に感じられる好ましい雰囲気が好きでした。

サクラ  閉園後、あの時の動物達はどこへ行ったのか、なんとなく気になっていましたが、 つい最近の市の広報にその話が載っていましたので紹介します。

 それによると 動物達は日本各地の動物園に引取られ、今も元気にしているということです。 中には韓国のソウル動物園に引取られた象のサクラなどもいて、 日本にいたときの名前のまま人気者となっており、 この話は『サクラ −日本から韓国へ渡ったゾウたちの物語−』として 出版もされているそうです。

 他にも姫路セントラルパークや、 秋吉台サファリランドなどへ引っ越した、幸運のシンボルとして人気者だったホワイトタイガー、 上野動物園へ行ったレッサーパンダ、福岡へ行ったペンギン、などなど日本各地に 引っ越して行ったそうですが、動物も人間もさぞ大変だったでしょうね。

 それを思えば工房の移転など苦も無いようですが、 色々と制約もありまして、いまだ実現しておりません。(^_^;) 早く何とかしたいとは思っているのですが・・・・・。

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2007.10.25 7DJ8  プリ用真空管入荷
7DJ8  久々の工房ネタです。

 当工房のフォノイコライザーなどで定番使用となっている6DJ8が在庫切れで ご迷惑をおかけしておりましたが、このたび同等管の7DJ8 21本が確保できました。 東芝製15本と松下製8本(うち6本は先行予約分で既に使用)ですが、 いずれも未開封の新品です。

 これでイコライザーのみでしたらステレオ構成で2本使用ですから 8台分、プリアンプとしてフラットアンプ部にも使うと4本使用ですから 4台分ほどは確保できたことになります。

 製作ご希望の方に優先使用させていただきますので、 お申し付け下さい。  なお何分にも数が限られておりますので、ご要望に添えない場合もありますが、 その節はあしからずご了承お願いします。

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2007.10.24 ハナミズキ  街中で感じる秋
ハナミズキ  朝晩かなり冷えるようになってきましたね。

ハナミズキ  今朝、工房までの道程で見つけた秋の風景ですが、 ハナミズキの実が真っ赤に色づいていました。 あんまり綺麗だったので思わず写してしまいました。

 初夏の頃、白やピンクの美しい花を見せてくれるハナミズキですが、 こうして街中で深まる秋を感じさせてくれる街路樹でもあるんですね。

 この赤い実を見ると、むかし山登りに熱中していた頃に良く見た ナナカマドの実を想い出します。

 今日もまた出勤途中に道草を食ってしまった工房主です。(^_^;)

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2007.10.23 早寝早起きその2  生活習慣改造その後
鳩  今月から始めた生活習慣の改造ですが、約3週間経ってようやく身体も馴染んできたようです。 朝はきっかり6時に目が覚めるようになりましたし、昼過ぎの倦怠感も 大分薄れてきました。今まで惰性で夜型生活をしてきましたが、 朝型に切替えて早朝の空気を味わう爽快感はやはり良いものですね。 一日の始まりを実感できるこの感覚は他に替え難いものですし、 新しいアイデアも浮かんできそうな気がします。

 このところの毎日のパターンは6時起床、1時間ほど音楽を聴きながら 新聞に目を通して、それからゆっくり食事、8時半ごろに家を出ます。 ノラ猫たちに朝の挨拶をしながら阪急宝塚南口駅まで歩き、 コンビニで工房での昼ご飯を調達、そこから宝塚歌劇場の真向かいの武庫川の川原に出て ベンチで一息休憩しますが、ここで先日から始めた新しい習慣が あります。鳩の餌やりです。家から持ってきたパン屑を撒いて、 しばし鳩たちと戯れながら、その日の予定をまとめたりするのです。 やや年寄り染みた日課かも知れませんが、 もう、そういうと歳なんだと自分では納得(^_^;)していますし、 こんな風に毎日ゆったり歩いてこそ、健康も維持できると思っています。

 さてそんな風に時間を費やしながら、ようやく工房へたどり着くのは 10時前、日によってはパートナーのやまてつさんの方が 先に来ていることもあります。
いよいよ工房の一日の始まりですが、この続きはまた次回にでも・・・  

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2007.10.13 秋ですね!  巻積雲 別名 いわし雲
いわし雲  昨日の夕方ちょっと買い物で外へ出ましたら、写真のような見事ないわし雲発見!

普段工房の中で机に向かっていると気付きませんが、すっかり秋になりましたね。

あちこちで小さい秋も見つかっているようですが、これはかなりデカイ秋でした。

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2007.10.08 早寝早起き  夜行性習慣からの脱却
 前回紹介したようにパートナーの参加などに伴い、工房での就業時間を 朝10時から夜10時と世間一般的?な時間帯に改めましたが、 私も朝9時過ぎには工房へ入るようにしました。

 そこで困ったのが長年習慣になっていた夜型生活です。 今まではお昼前頃に起き出してきて、それから工房へ、夕方を過ぎた頃から ようやくエンジンがかかって作業のピッチを上げ、気が付いたら夜中の 1時2時、自宅へ帰るのがそれからという繰り返しでした。

 これを今週から一挙に改め、朝は6時起き、9時過ぎまでには工房へ 出掛けるわけで、まだまだ身体は生活のリズムに慣れていません。 昼過ぎの3時頃になると睡魔が襲ってきて、気が付くと机の前に座ったまま、 舟を漕いでいる有様ですから、まだまだ修行が足りないようです。 でも、この1週間早起きしてみてようやく昔の感覚も取戻し始め待ていますし、 何と言っても早朝の爽やかな気分は気持の良いものです。

 朝6時からのFM放送「朝のバロック」も久し振りに聴くようになりました。 以前聴いていた頃は名前が正確に思い出せませんが、日野ナントカさんが 番組の案内をしていました。今はもう代わられてしまったようですが、 でも番組自体は続いていたので嬉しいようなホッとした気分です。 昼間は前述のように睡魔と闘っていますが、これももう少しの辛抱でしょう。 夜自宅に帰ってから寝る前にベッドで読む本のページもずいぶん減りました。 出来ればこの習慣も早朝の時間帯に移行させたいと思っています。

 生活習慣を変えるというのは心身ともに負担が大きいですが、 今までの生活ではそれ以上に周囲の家族に迷惑をかけていたと反省していますので、 とにかく頑張ってみます。

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2007.10.01 パートナー登場  ついでに工房模様替え
 以前から準備はしておりましたが本日10月1日より正式に新パートナーの 登場です。既に私一人で処理できる受注量をはるかにオーバーしておりましたので、 お弟子さんたちの協力も仰いでおりましたが、かねてより打診してあった パートナーに当工房で正式に従事していただくことになりました。

 追々パートナーのプロフィールなども紹介させていただきますが、 本日は初日ということでもあり、本人も照れておりますので、とりあえず今回は後姿で失礼します。
 ただ、こと技術面においては私以上の技量の持ち主ですから、 さらなる品質向上を期待していただけるものと信じております。

 なおパートナーの新規参入に伴い、狭い工房ですが何とかやりくりできるよう 模様替えも実施しました。

 上写真のように新パートナーの新しい作業机と測定器棚が 増えましたが、 右写真の朋さんが現在使っている机が、現在未完成アンプを積み重ねたフロアを挟んで 反対側にあります。

 さらに下写真の試聴スペースのアナログコーナー 共々、横へ広げるスペースはもうありませんから、写真のように上へ上へと 伸びてゆくしかありませんが、一部は既に天井まで達してしまいました。

 どこか広い適当な場所はないでしょうかね。でもこれら大量の荷物を引っ越すことや、 その間作業を止めねばならないことを考えると 頭が痛くなりますので、余程好条件が揃わないと踏み切れません。

 なお人も増えたことですし、皆それぞれ普通の生活を持っています。 今までの私一人の時のように生活時間を無視した気儘な就業は許されませんので、
今後当面、 朝10時から夜10時までを工房の営業時間とさせていただきます。 この時間外は連絡など取りづらい状況になるかも知れませんが どうかよろしくご理解お願いします。
(定休日は今までどおりとくに無く、一応年中無休態勢です)

 勿論私自身は携帯呼び出し等常時待機態勢ですし、メールは自宅でも チェックしておりますので、緊急時はご遠慮なく連絡下さい。

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2007.09.26 工房の片隅で  工房ネタその6
K-6  うちへ来るようになって約半年、工房での作業にもようやく馴染んできた二人ですが、 休憩時間に何か持ち出してきてゴソゴソやっているのはk川君。

 花梨材やアルミチャンネルの端材を集めてきて、こっそり何かを作っているようです。 いったい何が出来上がるんでしょうか。近々自分のブログで紹介と言っていますが 気になりますね。 

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2007.09.22 買出し  オマケで近隣案内(B&B)
 昨日21日は久し振りに大阪・日本橋までパーツの買出しに行ってきました。 1〜2ヶ月に1回くらいの割合で出かけますが、そのたびにどっさり買い込んできますので、 結構重労働(!?)です。
例のニノミヤ廃業後に復活したパーツランドも今回 初めて訪ねてみましたが、店長M氏以下張り切っていました。店がやや狭くなって 通路は人がすれ違うのがやっとですし、3階に分かれているのがやや不便ですが、 品揃えは以前どおり豊富です。とにかく復活してくれて何よりです。
 この間からもう手に入らないと騒いでいた鈴蘭堂の大型ボリュームツマミも、 他の店で少しですが見付けてきました。

B&B  さてその帰り道、今夜はどうせ遅くなるだろうからと一駅手前の阪急清荒神駅で降り、 夜食の手当てをするつもりで工房の裏道から帰ってきました。
 その途中で見付けたのが写真のB&Bです。bed & breakfast つまり寝るところと 朝御飯だけ用意してくれる簡易宿泊施設で、ヨーロッパなどで旅行者向けに普及しているのは 良くご存知だと思います。
 私もイギリスではずいぶんお世話になりましたが、 それがこんな身近にあるとは思いもよりませんでした。工房から歩いて数分のところです。 昔を懐かしく想い出した1日でした。

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2007.09.18 鋭意製作中  
製作中アンプ  このところご覧のように211・845フルコンパチ(右2台)、 300Bシングル モノx2(左奥)、300Bヘッドフォンアンプ(左手前)、 それと画面に映っていませんが、 フォノイコライザー、ラインプリなど計7台のアンプがお弟子さんたち総動員で同時進行中です。
 HP更新作業もままならない状況で、 お問合せへの返事も遅れがちになっておりますが、 これらが一段落するまでしばらくご容赦下さい。

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2007.09.13 塗装日和  
シャーシ  朝晩ずいぶん涼しくなってきましたね。昨夜など、帰り道にある武庫川の橋を渡るとき には、半袖では寒いくらいでした。

 この季節、空気も乾燥していてシャーシの塗装などにはうってつけです。 ただそれも今までのように1台、2台のときは良かったのですが、 最近のように台数が増えてくると大変です。
 出来るだけ平日で、 お客さんが少ない時を見計らってやるのですが、今週はどういうわけか、 かち合うことが多かったです。  普段はしっかり乾燥するまで、試聴スペースのアンプやスピーカーの前に 並べていますが、来客があると慌てて片付ける羽目になります。  人数も増えたことだし、どこか広い場所を本気で探さなければならないようです。

 さて写真は今月完成予定の211ドライブ845と300Bシングルのシャーシです。 これを見てあれっ!と鋭い方は気付かれたかも知れません。
 そう、トランス用の角穴がありませんね。 じつはいつものようにタムラさんのトランスを 使うのですが、普通は61x61mmの角穴が必要です。 これの対角を測ってみると約80mm、そこで取り付け穴を80Φの丸穴に変更しました。
 強度的はまったく問題ありませんし、仕上がりも 今までどおりですが、これでシャーシ加工作業がボール盤だけで可能になり、 これまでのようにフライス盤に移し変える手間がなくなりました。
 例の4212アンプで大穴加工が意外と簡単だったのに気をよくしての変更です。

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2007.09.10 もみじ饅頭  遠来のお客様
もみじ饅頭  昨日9日は広島からFさんが奥様同伴で、先日出来上がった4E27アンプを 聴きに来られました。

 今日明日と宝塚ホテルに滞在、今日はUFJ、明日は歌劇と休暇を楽しんでおられますが、 その合間を縫って当工房へ立ち寄っていただきました。明日帰りがけにこの4E27アンプを 一緒に連れて帰ってくださいます。 昨年に続き2度目の御来宝です。
 お土産のもみじ饅頭、お弟子さんたちと一緒に おいしくいただきました。どうもありがとうございます。

 おかげさまでこの工房へも各地から沢山のお客様をお迎えさせていただいております。 ちょっと指折ってみましたが、東京・千葉・埼玉など関東圏はやはり一番多いです。 あと名古屋方面や北陸、今回の広島・岡山・山口など瀬戸内方面、 皆さん遠距離をいとわずお越しくださいました。そういえば遠く香港や フランス・オランダなど、海外からのお客様もありました。

 皆さん本当にありがとうございます。 この場を借りて御礼申し上げます。

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2007.09.05 コンサート報告  ロリン・マゼール トスカニーニ交響楽団
Mazel  久し振りの休みを貰って、またまたコンサートに行ってきました。 いつもの兵庫県立芸術文化センターで、 ロリン・マゼール トスカニーニ交響楽団の演奏会です。

 昨日書いたように工房から 朝帰り、昼過ぎまでゆっくり寝て備えましたが、おかげで うたた寝することなくしっかり聴いて来ました。(^^♪

 プログラムは前半がブラームスの一番、これは大好きな曲で 良く聴いていますが、普段聴き慣れているベームやカラヤン (共にBPO)とはかなり印象が違いました。 (本当はトスカニーニ NBC盤を聴いておくべきだったでしょうが、 持っていません)  ドイツ音楽の重厚さにイタリアンの明快さとマエストロ マゼールの 元気が加わって、 弦も良かったですし、この曲で多用されるホルンやフルート、 ティンパニーなども選り抜きのソリストからなるオケらしく、 安定感を伴ったスケールの大きいとても素晴らしい演奏でした。 こうして聴いてみるとやはりベートーベンのあとを引き継ぐ 名交響曲ですね。

 プログラム後半はルーセルのバレエ組曲、これは初めて聴く曲でした。 近代音楽ということでいつもちょっと敬遠していますが、 今回はその良さも解ったような気がします。 これもマエストロの技のなせるところでしょうか。

 最後はR.シュトラウス:歌劇「サロメ」より 最後の場面、 ソプラノはナンシー・グスタフソン、 評判どおりの美声ですが、やや体調不良だったのか マゼールの元気さに圧倒された感がありました。 このあと東京3公演と横浜・名古屋・札幌もあるようです。 行かれた方、感想などお寄せいただけると嬉しいです。

 いずれにしても77歳であの元気、その元気を少し分けてもらって 今日からまた頑張っている工房主です。これからもコンサートの感動を 蘇らせることができるアンプ作りを目指してゆきます。

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2007.09.04 臨時休業のお知らせ  コンサート行ってきます
 今日4日は夜から『ロリン・マゼール トスカニーニ交響楽団』のコンサートが、 いつもの兵庫県立芸術文化センターであります。
 昨夜早く帰って4日は夕方まで 仕事をするつもりでいましたが、既にこんな時間(AM3:00)、あと少し 仕事を片付けてから帰り、夕方まで寝てコンサートに備えます。
 昼間の時間連絡が取れませんが宜しくお願いします。

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2007.09.01 プリアンプと350App  その他9月の製作予定
KN-Pre  現在製作中のアンプ2題です。どちらも8月中にと思っていましたが、 とうとう9月に入ってしまいました。プリアンプの方はほぼ完成、 内蔵のUTC A20と外付けWE111C、2種類のトランスが使える 凝ったつくりで、只今音出しのテスト中ですが、 まだ前面パネルとサイドウッドが仕上がっていません。 データ収集などしながら同時に進めてゆきます。
KNOB
 このプリアンプで困ったのは、 いつも使っているS堂製の大型アルミツマミが手に入らなくなったことです。 今回は同業のM先生に無理を言って、ようやくひとつだけ分けてもらいましたが、 うちにあった1個と合せてこれで最後になってしまいました。 次のアンプからは何か手を考えねばなりません。

 これと同時に進めているのが下の350AのPPアンプ。 元は某ショップの300Bppだったようですが、それを339Appに改造してありました。 350App 今回はそれをさらに350Aに改装です。とりあえず内部のパーツを 取り外し、今までの電源トランスが適合しなかったので新しいものに 取り替えたところです。
 シャーシは写真のように鉄枠に厚手の真鍮パネルという 豪華なものですが、穴あけは大変です。回路は既に決定しているので、 これも近々完成の予定です。

 あと続いて今月製作予定の211−845フルコンパチ第2弾、300Bシングル  モノx2などはシャーシの図面引きが完了していますし、 入力にトランス式アッテネーターを使ったプリ、300Bを使ったヘッドフォンアンプ なども完成させたいと思っています。

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2007.08.31 英国ティー  近隣案内その2
SARAH  朝晩やっと涼しさを感じるようになってきましたが、日中はまだまだですね。

 今日は月末ということで、工房へ出てくる途中いつものように宝塚駅周辺にある 金融機関を巡ってからの出勤(!?)となりました。
用事を済ませてから、いつものようにちょっとお茶を一服ということで立ち寄ったのが、 宝塚のメインストリート「花の道」入り口にあるティーハウスSARAH

SARAH-2  ポットサービスの本格的な英国風アフタヌーンティーを楽しめるお店です。 暑い時にはつい冷たいものに手が出てしまいますが、本当にのどの渇きを 癒してくれるのはこういった熱いお茶が一番です。
 歌劇のお膝元ということで、平日のこの時間は女性客が大部分ですが、 落ち着いた英国風店内の雰囲気は、のどの渇きと共に心も癒してくれて、 私のお気に入りの店の一つになっています。
(ただし歌劇の終演時間などと重なると、いわゆるヅカファンで一杯になり、 少々の待ち時間では座れませんから注意が必要です)

 このお店の姉妹店で同じく「花の道」にある、English Pub SARAH'S COUNT、 こちらは毎週土曜日夜にJazz Liveが催されるお店ですが、 これもまた機会があれば紹介させていただきます。

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2007.08.27 4E27  またまたマイナーなアンプですが
4E27  8月も終わりに近づきましたが、連日の猛暑は一向に衰える様子はありませんね。

 さて、この時期暑い話題で恐縮ですが、またまたマイナーなアンプの製作記です。 4E27、いわゆる送信管の仲間ですがA級アンプとしての動作例が明記されている、 れっきとしたオーディオ管です。

 これを使ったアンプを只今製作中で、ほぼ完成、 2,3日中にはギャラリーに正式アップの予定ですが、日誌ご愛読の皆さんに ちょっとだけその片鱗をお見せします。

 写真は動作状態ですが、灼熱するプレートを通して出てきた音は 熱い旋風、まさしくホットな音楽で、流れる汗を忘れて聴き惚れてしまいました。  ご期待ください。

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2007.08.23 UPS 備えあれば憂いなし
 昨夜は猛烈な雷雨が1時間ほど続きました。
おかげで今朝はかなり涼しくなり、 久し振りにエアコンでなく朝の冷気で爽やかな目覚めを体験しました。

UPS  あの時間はまだ工房で仕事をしていましたので、いつもなら停電が気になって パソコンの電源を落とすところですが、今月から導入したUPS (Uninterruptible Power Supply) 無停電電源装置のおかげで 心配なく作業が続けられました。
 過去にはPC作業中に運悪く停電に遭遇、 せっかく苦労して描いた回路図やデータのグラフ、 HPの編集画面などがふいになってしまい、 最初からやり直すといった苦い経験が何度かありました。 今回は幸い停電には至りませんでしたが、いわゆる瞬断という現象は 何度かありましたので、PCダウンの可能性は充分あったと思います。 リース上がりの格安品ですが、導入して正解でした。

 さて、この涼しさも今日1日だけだそうで、明日からはまた 猛暑がぶり返すそうです。秋はまだまだ先のようですね、やれやれ・・・・。

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2007.08.21 お盆明けの工房 着荷ラッシュ
着荷  今年のお盆休みは皆さんいかが過ごされました。連日の猛暑、所によっては 40度超なんてのもあったようですが、工房では暑さにめげず製作に励んでおります。 お弟子さんの朋さんは1週間のお休みをまるまる当ててくれましたし、k川さんも 頑張ってくれました。

 さて、そのお盆休みが明けて、工房に異変が起きております。 今年秋から来年春にかけて、手持ち部品での製作予約をいただいている お客さんがたの荷物が続々と到着しており、 元々猫の額ほどしかない当リスニングスペースは足の踏み場もない状態です。
 おそらく普段出来ない部品のとりまとめをこの休み中にやられたのだと思いますが、 とにかく一気に集まってきたので慌てていますし、明日もまだ届くようです。 (@_@;)

 いずれも依頼主の貴重な真空管やトランス類、ひとつづつチェックしたうえで、どの人の 物か分るように整理しておかなくてはなりません。 お送りくださった方、整理にしばらく時間がかかりますが、 どうか宜しくお願いします。(日誌の書込みは早々に切り上げて、今から整理します!)

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2007.08.20 ホールソー シャーシ加工についてT.Sさんからのコメント  以下メール原文(一部伏字)のままです
HS-2  はじめまして ○藤 ○弘と申します 工房日誌をのなかで、4212アンプに95mmホルソーが使われて いましたので、思わずメールいたしました。

 当方もホルソーをよく使います。特に大きな穴を開けるには必須?と 思います。 現在WE357Aを使った、シングルAMPを製作中ですが、95mmホルソー 久しぶりに使いました。

HS-1  当方の環境はかなり劣悪ですが、3mm程度のアルミ板であれば、2〜3分 で開いてしまいますが、発生する音は大きくベランダで作業するには、 ちょっと気が引けます。(ハンドドリルは低速トルクないため、結構むずかしいです)

HS-3  赤いシャーシは解体した測定器のケースを流用したもので、深さが125mm あり電源部はそちらに収めます。

 それにあわせて電源トランスは超薄型トランスを特注しました(厚さ58mm、1KVA) 4月ごろから製作していますが、時間が取れずいまだ完成していません・・・・・

 T.Sさんコメントありがとうございました。
シャーシの大穴は皆さん苦労されているようですね。 同じものを何台も作るような場合は別ですが、一般的にはホールソーが 最も適していると思います。作業しておられるベランダも広そうで快適なようですが、 騒音とあとの掃除が大変でしょうね。ちょっと気になったのは、使い終わった ホールソーの保管方法です。道具箱にまとめて入れられているようですが、 お互いの刃同士がぶつかると大事な刃が欠けてしまう恐れがあります。 不要な板材などをはめて刃先を保護しておくことをお勧めします。
 では、WE357Aアンプ完成のあかつきにはまたご連絡ください。 当コーナーで紹介させていただきます。

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2007.08.03 宝塚観光花火大会 錦上添花 夏の風物詩
花火  今年は台風の通過などで状況が心配されましたが、 午後からは風もおさまり何とか開催にこぎつけたようで、
 『宝塚の夏の風物詩として大正時代から続く宝塚観光花火大会。今年のテーマは「心 に咲く花火の競演 錦上添花(きんじょうてんか)」 、「ときめき」「ゆらめき」「さまよい」「やすらぎ」 を様々な打ち上げ花火とそれをイメージした音楽で表現、 高度なシンクロ演出が可能なコンピューター点火と暖かみのあるアナログ点火の ハイブリッド演出で私たちの心に響く、表情豊かな花火の世界をご覧いただきます』
との前宣伝とともに日没後の19時45分から例年通り始まりました。

 工房の2階窓から眺める花火は絶品です。仕事の手を休めてしばし見とれていました。 2日間で約4000発といいますから、昨今の花火大会としては小粒な方でしょうが、 すぐ近くで見れるのは何よりです。

 折角ですからこの宝塚花火大会についてちょっと勉強してみました。
以下宝塚の古い市史からの抜粋です。

 長い間、宝塚の花火大会の起こりは1916(大正5)年ということになっていま したが、実際はその3年前の1913(大正2)年です。
 市史研究紀要第14号(平成9年発行)に、関西学院大学社会学部の津金澤聰廣 教授(当時)が『大正初期における宝塚の風景』と題した論文を寄せ、箕面電 車(阪急電鉄の前身)の沿線開発PR誌『山容水態』大正2年8月号に「第1回宝 塚川開き・全国煙火競技大会」が紹介されたとあります。
 さらに、大阪時事新 報にもこれを裏付ける広告が掲載され、宝塚の花火(煙火)大会は、1913(大正 2)年に始まったことが明らかになりました。
 当時の花火競技大会は、大会の賞金を目当てに花火師が技を競い合いまし た。花火は長距離の移動が危険で困難なため、明治期にはあまり開催されま せんでしたが、大正期になってから次第に全国各地で行われるようになりま した。
 現在も、花火競技大会として有名な秋田県大曲市は1910(明治43)年から、 茨城県土浦市は1925(大正14)年から開催されています。このことからも、宝 塚の花火大会は全国的にもかなり早い時期から始まったことがうかがえます。
 しかし、歴史ある宝塚の花火大会も、1938(昭和13)年は阪神大水害の影響 で中止、神戸新聞には「観光地宝塚の夏をかざる恒例の花火大会は昨年未曾 有の水害で完膚なきまでに流水路を変えた武庫川沿いだけにその開催は危ぶ まれていたが(中略)開催日は例年の如く8月15、16日の両日とし場所は新温泉 裏武庫川原(後略)」とあり、翌年1939(昭和14)年の開催を伝えています。
 しかし、時局は戦争へと向かい1940(昭和15)年から再び中止、戦後になって復 活したのは1949(昭和24)年のことでした。
 「10年ぶりに真夏の夢を大空に描 く待望の宝塚花火大会は15、16両日宝塚新温泉前で行われ、初日の15日は午 後7時半から仕掛け花火が揚げられ、花火場の両岸、旅館は見物客で超満員、 人出も京阪神、遠くは東京四国方面から2、3日前から泊まり込みで待機する ものもあり午後6時には人の波で両岸は黒山となり、当夜の人出は5万人を越 えた」と、「復活第1回」花火大会の模様が神戸新聞に掲載されました。

 華やかな舞台の影にはいろんな歴史も潜んでいますね。そういえば 一昨年はJR宝塚線事故の重大性を考慮し自粛・追悼ということで中止になりました。
 花火大会は二夜連続で行われ明日4日も日没後から始まります。お近くの方は ぜひいらしてください。冷たい飲み物など用意してお待ちしております。

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2007.07.29 4212アンプついに完成\(^o^)/ (超弩級アンプ製作記最終回)
4212.title-1  このアンプ製作に集中すること1ヶ月、お弟子さん二人にも土日の度に随分苦労を かけてしまいましたが、土曜日朝から最終仕上げ、 お昼過ぎにはこれを見逃すと2度とお目にかかれないのではといって近くの人は勿論、 遠く神戸からも以前のお客さんが見えられたりと大変でしたが、夕方にはとうとう完成しました!!

(神戸からのお客さんはご自身の ブログでこの時の様子を紹介してくださっています)

 遅い夕食の後、お弟子さんと3人揃ってCDをとっかえひっかえしながら 聴き惚れて至福の時間を過ごしましたが、日曜日午前中の納品約束もあるので 心引かれながらも当日は早仕舞いとしました。

 さて日曜日、当日は選挙の投票日でしたが朝8時投票所の開くのを待って義務を履行、 その足で工房へ、先に来ていたお弟子さんとアンプの積み込みを済ませ 10時に出発、1時間足らずの快適なドライブでA氏宅に到着しました。
場所は須磨区北部の緑が豊富で閑静な住宅街、お弟子さん二人の怪力で重量級アンプを 何とか所定の場所に設置しました。

Aroom  早速試聴の開始、A氏お気に入りのCDをいろいろ 聴いている様子をヒヤヒヤしながら見守っていると、納得の音に仕上がっていると御託宣。 ホッとした一瞬です。

 お部屋の様子を一枚撮らせていただきました。 2〜30畳ほどの広くて天井の高い部屋の短辺方向にB&W N802と総カリン材の自作 バックロードホーンが据えられてあり、その他ハイエンドのオーディオ機器と 豊富なCDおよびアナログレコードが長手方向にずらり、 うらやましいばかりのリスニング環境です。 わがValves’ Worldアンプも幸せそうな顔をしていました。

 工房日誌「超弩級アンプ製作記」長らくのご愛読ありがとうございました。
これにて一旦最終回とさせていただきます。
次回よりまた新ネタで日誌は続けさせていただきますので どうか宜しくお願いします。

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2007.07.28 4212アンプいよいよ大詰め (超弩級アンプ製作記その4)
シャーシ内部1  STC4212アンプの内部配線が完了しました。いつものアンプと違うところといえば、 1KV超の配線が内部に巡らされるので、その点ちょっと気を使うくらいです。 いつも使っている白いシリコン皮膜の高圧電線がなくなったので今回から赤い線になりました。 ゴムとポリエチレンのようで、やや固めのため扱いづらい点もありますが何とかまとめてみました。 前回845アンプの時には電解コンデンサーを多用しましたが、 今回は長期メンテナンスフリーを目指して、高圧主要部はオイルコンとフィルムコンで構成しています。

シャーシ内部2  左側電源トランスの付近が広々としていますが、ここに右写真のように今回初採用の スイッチングレギュレーターがつきます。5V50Wを3連にして4212の フィラメント電力14V6Aを供給しますが、これのおかげで電源トランスには 市販品を採用することが可能になりました。

測定  さていよいよ動作テストの開始、出力は40Wに達していますが、とにかく物凄い発熱量、写真のように エアコンフル稼働の上に扇風機まで総動員して何とかしのいでいますが、 このところの猛暑のおかげでかなりの難行となりました。

 とりあえずすべてのチェックも終わり、只今データの整理中です。 土曜日にはお弟子さんにも手伝って貰いながら最後の仕上げと、 写真撮影、回路図の清書などを行いますので、日曜日の夜にはそのすべてをお見せできると思います。

 ただ、折角の機会ですから色んなソースでその音を 楽しんでみたいのですが、お客さんの都合もあり日曜日には納品の予定ですので、 その点がちょっと心残りです。

 では、日曜日の更新をご期待ください。

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2007.07.23 4212アンプつづきのつづき (超弩級アンプ製作記その3)
シャーシ4  お待たせしました。このところ作業量が多く、日誌の更新もままならない状況が続いていますが、 4212アンプのその後です。

 シャーシの塗装とカリン材木枠が完成し、トランスやソケット、オイルコンなど 主要部品の取り付けも終わりました。

シャーシ6  右写真は真空管ソケット取付け部のアップですが、一番大きなのが出力管4212用、 その下がドライバーの211用(いずれも山本音響製テフロンソケット)、左下の小さなのが 初段用ロクタル管ソケットですからサイズはおよそ想像できると思います。

 さていよいよ内部配線の作業に取り掛かりますが、 それに先立ち、例によってシャーシを裏返す冶具を作りました。

シャーシ5  今回は巨大な4212をセットしても頭がつかえないよう十分な高さを確保しましたが、  この状態で机に乗せて作業するには大きすぎますので、下にキャスターをつけた台を 一緒に作り、その上に乗せています。これで作業机のすぐ傍まで移動できますから、 2台のアンプの配線作業を交互に進めることが出来ますし、調整作業もこのまま 行えますが、写真のように狭い工房は足の踏み場も無い状況です。

 いろいろ他の作業も立込んでおりますが、今週末には音出しが出来る 状態にまで進める予定ですし、シャーシ上のトランスカバーも塗装が終わっていますので 次回は雄姿をお見せできると思います。

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2007.07.14 4212アンプつづき (超弩級アンプ製作記その2)
シャーシ1  4212アンプのそのごの様子です。お弟子さんたちの協力もありシャーシ加工は ほぼ終わりました。設置場所の関係で最大寸法の制限があり、 1台あたりのシャーシ大きさは410x350と、 今年初めに作った211−845アンプより小さくなっています。

 この大きさの中にあの巨大な真空管をはじめ多数のトランスなど詰め込むわけで、 配置や実装方法にはかなり工夫を要しました。 さらにご要望で全体を覆うカバーの製作も進めています。写真のように コの字型のカバーで、シャーシ上に見えるのは出力管4212とドライバーの 211(845)だけになります。

シャーシ2  すべてアルミチャンネル材から切り出した部材の組合せですが、 ひとつひとつの寸法精度がきっちり出ていないと全体の形がいびつになってしまうので 大変です。

 この上にアールをつけた板材をのせ、最後は塗装で仕上ますが、 このところの天候不順で次の塗装作業に進めず、先にシャーシ部分を囲むいつものカリン材木枠に とりかかっています。これもシャーシの深さが100ミリもあるため、 いつも使っている材料では板幅が足らず、板材のはぎ合わせ作業が先に必要です。

シャーシ3  とにかく普段作るアンプとは道具も規模も違ってきますから、 その都度工夫が必要で、場合によっては新しい冶具を作ったりもしなければなりませんが、 でもそれがまた楽しいんですよね。

 次回は塗装の終わった段階くらいがお見せできると思います。

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2007.07.03 STC4212アンプ (超弩級アンプ製作記その1) コメント/1
STC4212 ホールソー2  今月からいよいよSTC4212シングルアンプの製作に取り掛かりました。

アンプ製作のご相談で来られたお客様と最初にお会いした時、いろいろお話しているうちに、 市販品にはまず絶対にないアンプ云々となり、それではこんな真空管はどうですかと、 工房秘蔵のSTC4212をお見せしたのが事の始まりでした。
 一目で気に入られたようで、 そのあとはどんどん話が進んでゆき、とうとうこの球でアンプを作ることに決まってしまいました。

 そして今月がお約束の納入期限です。回路設計や部品調達など下準備は概ね終わっていましたが、いよいよ 第一難関のシャー加工が始まりました。
とにかくすべてが大型、とくに出力管4212の ソケット取付け穴が難問です。ベース部分の直径は90mm程ありますが、 こんな大きな丸穴は長年アンプ作りでシャーシ加工をしてきましたが未経験です。 そのため穴あけ加工に今回95mmΦのホールソーを新調しました。右写真に良く使う30mmΦと 並べて写してみましたが、その巨大さが実感できると思います。
 こんな巨大なホールソーが当工房のひ弱なボール盤で回るのでしょうか? お弟子さんも含めて皆の一番の心配事でしたが、「まあ、1時間ほどかけるつもりで シコシコやれば何とかなるだろう」という意見に落ち着きました。 さて今日は注文していたホールソーも到着、いよいよ本番に挑戦です。

ホールソー1  はたしてその結果は如何に? 何のことは無い、派手な金属音とともに僅か2、3分で 3枚目写真のとおりです。 『案ずるより産むが易し』とは、まさにこのことでした。
 使ったのはカーバイトチップの付いた超硬ホールソーで、 HYUN JINというMADE IN KOREAの汎用普及品ですが、 まさかこんなにあっさり空いてしまうとは思いもよりませんでした。 ただし耳栓は必須ですし、かなり大きな力がかかりますから バイスでしっかり固定する必要があります。またキリコの排出性はイマイチよくないので、 こまめに取り除きながらやった方が良いみたいです。
いや〜、シャーシ加工は楽しいですね。!(^^)!

ではこの続きはまた後日。

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2007.06.15 ホタル・蛍・火垂 (宝塚ゴルフ倶楽部)
ウチワ  自宅のすぐ近くに 『宝塚ゴルフ倶楽部』があります。 大正時代に今の宝塚ホテルの施設としてつくられた歴史のあるゴルフ場ですが、 ここで毎年6月に宝塚市環境管理課と協力してホタル観賞の夕べが催されます。
 普段は一般の人は入れないコースを夜間に開放して、コース内に流れる小川の ホタルを観賞してもらおうという粋なはからいですが、先日13日に 仕事を早めに切り上げて行って来ました。
 当日はゴルフ場・市役所双方の方も総出で、入り口ではホタルの生態を紹介したパンフレットや、 ウチワまで配布してくれています。ウチワだってそこらで配っている プラスチック製じゃありません。ちゃんとした竹骨に和紙を張った立派なものです。 当然市のお金から出ているのでしょうが、こういう使い方なら いつもながら大歓迎です。
 さて8時前になると辺りはすっかり暗くなりますが、いました!いました!!!  川床の草むらや黒々と茂る付近の木にまるでクリスマスのイルミネーション さながらです。(発想が貧しいですが、適当な表現が見つかりません(^_^;)  川沿いの林に囲まれた道はひんやりと空気も冷たく、 思わず深呼吸したくなるような爽やかな雰囲気でした。 最近は市の広報やHPにも案内が載っているので、 遠くから来る方も多いようで、年々賑やかになっています。 子供たちもたくさん来ていますが、彼らには貴重な体験となることでしょう。 こんな豊かな自然、大事に引き継いでゆきたいものです。   

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2007.06.05 ローズガーデンコンサート (宝塚ガーデンフィールズ)
seasons  今月はいつものオルガンコンサートがないのでどうしようかと 思っていたところ、面白いものを見つけましたので例によって お弟子さん二人と息抜きに出かけてきました。 場所は工房の前の道を挟んで向かい側、もと宝塚ファミリーランドの跡地で、 そこに元からあった大きな温室をお店にした園芸店やカフェがありますが、 その周辺は睡蓮の咲く池や散策路が広がった 『英国風ナチュラル庭園シーズンズ』 となっています。 その庭園で6月2日にミニコンサートがありました。
 出演バンドは 『ROOTS』 といって、名前も聞いたことがありませんでしたが、 〜ギターとヴァイオリンによるアイリッシュの調べ〜という文句に惹かれて、 近くでもあるので出かけてみました。
 当日は汗ばむほどの陽気、池には早くもシオカラトンボが舞っていました。 そんな中、1時間足らずの演奏でしたがバラの花や緑に囲まれて、 なんとなくその気になれた幸せなひとときでした。
 このとき演奏された曲の中に皆さん良くご存知の『アメージング・グレイス』  (原題 Amazing grace. how sweet the sound) がありました。讃美歌第2編167番として収録されており、 私もむかし聖歌隊にいた頃に歌った記憶があります。 (カトリック聖歌の方では229番ですね) 演奏者ご自身も説明されていたように、この曲は黒人霊歌と 紹介されることが多いですが、ルーツはまさに英国です。
 詳細は省きますが作詞者はJohn Newtonという18世紀英国の なんと奴隷商人なのです。それをなぜ虐げられた側の黒人たちが歌うようになったのか、 詞の背景やその経緯などを調べた興味ある資料がたくさんありますので お暇な時にひもといてみてください。詞の内容についての解説もあり、 きっと何か得るところはあると思います。  

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2007.05.25 コンサート (兵庫県立芸術文化センター)
program  この前の日誌にも書きましたが、5月19日は久し振りにお休みを貰って 兵庫県立芸術文化センターのコンサートに出かけてきました。
 席はいつものお気に入り一階右側バルコニー、 当日のプログラムは『春のウィーン ワルツにポルカ』と題して、 ウィーン・フィルのコンサートマスター、ライナー・ホーネック率いる 弦楽四重奏団『アンサンブル・ウィーン』による演奏会でしたが、 お馴染みの軽快な音楽とともに春の一日を楽しんできました。

 以前は大阪あたりのホールまで足を伸ばしていましたが、電車を乗り継ぎ、 人混みの多い繁華街を抜けてコンサートホールまでたどり着くのは 体力的にも気分的にも疲れる年代になっていました。
 そこへ一昨年出来た兵庫県立芸術文化センターは朗報で、 名門オケやソリストの演奏がぐっと身近になりました。 自宅から阪急電車で10分ほど、西宮北口駅に隣接しており、 雨の日もぬれずに行けますし、なにより嬉しいのは 開演時間が午後2時からというのが多く、帰りが遅くなるという心配もありません。 ハネてからゆっくりお茶や食事を楽しむこともできますし、 場合によっては帰りはそのまま工房へ直行、その日の感動に浸りながら 仕事というパターンも可能で、もっぱら愛用のホールとして利用していますす。

 さて、弦楽四重奏というと普通は第1,2のヴァイオリン、ヴィオラそれに チェロですが、このクヮルテットではチェロでなくコントラバスが 使われています。これは19世紀当時のウィーンでの舞踏会での演奏スタイルを 再現したためで、踊りのリズム感を明確にするための方法だったそうです。 また舞踏会などでは楽団も立って演奏するのが一般的で、そのため 椅子が必要なチェロでは具合が悪かったという説もあるそうですが、 真偽のほどは不明です。 たしかに聴いていてもリズムが曖昧にならず、体が自然に動き出すような心地良さを感じますし、 それでいて豊かな表現力を持った楽器だと再認識しました。
 当日は人気の高さも反映してホールは満席、彼らも気を良くして アンコール3曲 (J.シュトラウス ハンガリー万歳、ブラームス ハンガリー舞曲第1、 エルガー 愛の挨拶) の大サービスぶりでした。 でもアンコールの度にあの大きな楽器を抱えて出入りするニーダーハマー、 あの体格だから勤まるんでしょうね。最後に手を振ってくれたり、一番愛嬌もありました。
アンサンブル・ウィーン  メンバー・プロフィール

GaryKarrCD  このコントラバスという楽器、その図体の大きさのわりに実際の演奏では 普段地味であまり目立たない存在ですが、 先日工房へ試聴に訪れたお客さんが持参してきたCDの中に、 Gary Karrの『アメイジング・グレイス~ベスト・オブ・ゲリー・カー』 というのがありました。 彼のオフィシャルサイトには載っていませんから、おそらく日本国内向けに フィーチャーされたCDでしょうが、初めて聴かせてもらい、 コントラバスの多彩な表現力と、その包み込むような歌声にあらためて感動、 先日のコンサートを思い出すよすがとしても最適と判断、 早速購入して当工房の試聴アルバムに加えました。

 ところでこのホールでは知っている方や珍しい方に偶然お会いすることも 度々あります。 今年初め、ヴァイオリン奏者 安永徹さんのコンサートのあった日でしたが、 私が晩年出向していた会社の専務さんに ホワイエでばったり遭遇しました。 当時はもっぱら仕事上のお付き合いだけで、時には大ゲンカもした仲ですが、 後日工房を訪ねてこられ、旧交を温めるというよりは、当時の非礼をお互い 謝り合うという奇妙な場面を演じてしまいました。(^_^;)
 来月23日はドイツの名門室内管弦楽『シュトゥットガルト室内管弦楽団』の 演奏会に出かけます。もしお出かけになる方がございましたらご連絡ください。 席番などそっとお教えしますので、当日お声がけいただければ幸いです。

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2007.05.21 自販機
 普段自宅で寝る時 (工房に泊り込むことも多いのでこういう表現になりましたが、 それ以上の意味はありません)はベッドで本を読むのが永年の習慣になっております。

 先週から読み始めたのはスコットランド・ ダンバートン生まれの医師・作家 A.J.クローニンの全集の中から、 彼の10作目の長編となる、『孤独と純潔の歌』(原題 The Green Years)です。 彼の作品はむかし若い頃『帽子屋の城』や『地の果てまで』、 『スペインの庭師』など、いくつか読んでいましたが、 そのうち他の作品もと思っているうちにほとんどが絶版となってしまっていました。 そんなある日オークションで彼の全集本20巻を見付けて手に入れ、 いま読みあさっている最中です。
 ちなみに彼の作品のうち『城砦』や『青春の生き方』などは、 そのむかし医学生の必読書と言われたそうですが、今はどうなんでしょうね。

 さて、先日から読み始めた『孤独と純潔の歌』ですが、時代背景は20世紀初頭の スコットランド、物語冒頭に、汽車を降りた主人公が駅のホームにある自動販売機 (vending machine)で チョコレート自販機 クリーム入りのチョコレートを買って貰うというシーンが出てきます。
 むかし短期間づつですが何度か英国暮らしをしていた時期がありましたが、地下鉄のホームなどに 日本ではあまり見かけないチョコレートの自動販売機(右写真)があるのは良く目にしていました。 (逆に日本のようにジュースやタバコ、お酒の類の販売機は、 今は事情が変っているかも知れませんが、当時はまず見当たりませんでした) この写真も飲料のような絵が描いてありますが、出てくるのはチョコバーで、 これを子供たちでなく大のオトナがムシャムシャやっているのは一種異様な光景だった記憶があります。
 そこでこの物語の書き出しが気になり、はて?自動販売機というものは いったいいつごろから登場したのかという、 素朴な疑問が湧き起こってきましたので、調べてみることにしました。

以下、手っ取り早くWikipediaで調べた結果の受け売りですが、

 最初の自動販売機といわれているのは、紀元前215年頃古代エジプトの 神殿に置かれた聖水(いけにえの水)の自販装置である。てこの原理を応用し、 投入された5ドラクマ硬貨の重みで内部の受け皿が傾き、 その傾きが元に戻るまで弁が開いて蛇口から水が出る。 これの記述図解はアレクサンドリアのヘロン(10年頃 - 70年頃)著 『気体装置(Pneumatika)』にあるが、だれの発明かは不明である。

 ということで、なんと自動販売機の歴史は紀元前にさかのぼるらしいですが、 いまや街中に溢れかえる自販機のルーツがキリスト降誕以前にあったとは驚きですね。
 他にも自動販売機に関する興味深い記事がいろいろあり、 かなりの種類の商品がこの機械で販売されているようで、 中には、えっ!こんなものまでというのもありました。 興味ある方は調べてみてください。 ただし、さすがに真空管の自販機はありませんでした。

 ところで、ロンドンの地下鉄はTubeという愛称で親しまれているのは 皆さん良くご存知ですよね。 Tubeと聞いて、すぐに真空管に関連付けてしまうのは、アンプ屋の 懲りない習性でしょうか。 つまらないオチですみません。^_^;

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2007.05.17 ベガ・ホール
 当工房はJRおよび阪急宝塚駅から徒歩数分、いわゆる宝塚市の中心部に 位置しており、目の前は宝塚歌劇場、これは皆さん良くご存知でしょうし、 公式HPもありますので興味のある方はそちらをご覧になっていただくとして、 それ以外にあまり知られていない施設を今日は紹介させていただきます。

 工房から歩いて5分ほど、阪急電車・清荒神駅前に宝塚市図書館があります。 そこに併設されている ベガ・ホール、本格的なパイプオルガンを備えた 音楽ホールで、開館は1980年ですから、いわゆるバブル景気で ハコモノ建設が流行った時代の産物ですが、他所にはちょっと無い物と 相当頑張った代物です。ホール入り口玄関には宝塚市の姉妹都市ウィーンから贈られた、 レコードジャケットなどでお馴染みのヨハン・シュトラウス像が立っています。 ベガ・ホール ここで毎月第二土曜日に「市民のためのオルガンコンサート」 と称して無料のコンサートが開かれており、 開館当時から続いていますが、今月で265回目になります。

 先月も仕事の合間を縫ってお弟子さん二人と 一緒に行き、バッハのオルガン曲などを聴いて来ましたが、 こんな身近なところでオルガンの音を聴けるなんてと、 感動していました。

 オルガン演奏は市内在住のプロや音大の生徒さんなど、いわゆる一流どころでは ありませんが、それがかえって新鮮に感じることもありますし、 自分が弾ける訳でもないですから 上手いだの下手だの言える筋合いでもありません。 それになんといっても無料!タダ!お金がかからない! 市民税の結構高い宝塚市、 こんなところで少しでも取戻しておかないと・・・。(^_^;) でも、こういうことに市民の税金を使ってくれる 宝塚って街、やっぱり好きです。

 アンプ作りをしていると、どうしても普段耳にする音楽は CDやレコードなどの加工された音に偏ってしまい勝ちですが、こうして生の音楽を聴くことも 忘れてはなりません。
 決してアンプを通して生の音を再現しようなどという、到底不可能な大それたことを 目論む訳ではありませんが、あの感動の一部でも伝えられることが出来れば と思っています。

 今月は製作が立込んでおり行けませんでしたし、 来月は毎年恒例の 宝塚市文化振興財団主催の 宝塚ベガ音楽コンクール予選のため 市民コンサートは中止で、次は7月まで待たねばなりませんが、 時間を作ってまた出かけるつもりです。

 あともうひとつ、普段よく出かけるコンサートホール 兵庫県立芸術文化センターがお隣の西宮市にあります。 こちらは海外一流アーティストも訪れる本格ホールで、今週末にも行ってきますので 次の機会にはその時の報告もさせていただきます。

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2007.05.06 丑三つ時
 工房のある宝塚歌劇場前から自宅までは約3Kmの道のりですが、 これを毎日40分ほどかけて歩いて通っています。 おかげで工房にこもりっきりの運動不足解消になっていますし、 頭を切替えて新しいアイデアをみつける貴重な時間でもあります。
 自宅を出るのは大抵早めの昼ご飯を済ませて12時前後ですから、 気候の良いこの季節は静かな住宅街を前庭の花々や街路樹をめでながら、 ときには昼寝をしている猫をからかいつつ、のんびりと工房までの 道のりを楽しんでいます。

 さて、工房での一日の作業が一区切りついて帰宅にかかるのは 深夜2時前後、いわゆる「草木も眠る丑三つ時」です。 (時には熱中しすぎて工房で泊り込んでしまうことも多々ありますが) 工房から阪急電車の宝塚南口駅辺りまで、道のりの4分の1くらいは まだこの時間でも人通りや車の往来もちらほらありますが、 駅を過ぎて山手にかかり、住宅街に入ると人や車に出会うことも 滅多にありません。代りに普段お目にかかれない珍しい動物に 遭遇することが良くあります。

 キツネタヌキ(麺類ではありません、哺乳類です!) はその代表的なものですが、エ!こんなところに と思うような場所で割りと頻繁に見かけます。 駅を過ぎて川沿いの道をさかのぼって行きますが、 その川原で先日はアライグマを見かけました。 尻尾に縞々模様があり、小さな両手で何かを掴んで一生懸命食べていましたが、 むかしアニメで見たラスカルそっくりの姿が、薄暗い街灯のぼんやりした明かりの中に 確認できました。 これはきっとペットとして飼われていたのが逃げ出して野生化したものでしょう。
 ある日などは歩いていると後ろからフォッ、フォッ、という 物凄い鼻息が聞こえてきます。振り向くとなんと大きなイノシシ、 体当たりせんばかりの勢いで近づいてきます。 お目当てはどうやら私がいつもウェストポーチに入れて持ち歩いている 猫のご飯らしく、それを嗅ぎつけたようです。 道端にこれを置いてやって食べている隙にその場をそっと離れましたが、 さすがにこの時は肝を冷やしました。

 人々が寝静まった深夜、こんな都市部の住宅街にも 夜行性の動物たちが結構徘徊しているんですね。 まだまだ自然はいっぱいと喜んで良いのか、あるいはこんなところまで 出てきて食料調達をしなければならないほど、彼らの棲息環境が 悪化しているのか、考えさせられてしまいます。

 そのうちまた珍しいものに出会ったら報告します。
(時間が時間ですからお化けや妖怪もいるかも知れません(^_^;)

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2007.05.01 工房紹介
 二人にはHP作成の基礎ともなることですから、とりあえずブログの開設を 勧めてみましたが、早速多くの人から反響をいただき喜びつつも戸惑っているようです。 二人に激励やアドバイスをお寄せくださった皆様に私からも御礼申し上げます。

 さて、二人に勧めておき、更新もしっかりやれと言っておきながら私が何も書かないのは 片手落ちでしょうから、このページに不定期ながら日常の徒然を綴って行こうと思います。

 今回は2年前に現在の場所に引っ越した時、そのうち紹介も しますと言っておきながら、うやむやになっていた当工房の紹介を手始めにしてみます。

 まず場所は関西の方なら良くご存知の「宝塚歌劇場」のすぐ傍で、工房の窓から劇場が見えています。 ただし工房と言っても雑居ビルの2階で広さは38u、昔風にいうと約12坪しかありません。 この中で真空管アンプの設計から完成試聴まで、金属加工・木工・塗装・ 仕上検査を含めたすべてをこなしておりますから、狭苦しさはご想像いただけると思います。 でも以前自宅でやっていた頃は使える場所が6畳一間とせいぜいベランダぐらいでしたから、 移ってきた時は広々と感じたものでした。ところが2年経って工作機械や測定器類も増え、 さらに今年春からは二人のお弟子さんで、まさに足の踏み場もない状態になりました。 土日など直接ご相談に来るお客様も多いですが、そうなるとますます大変です。 ま、とりあえず現在の工房の様子を何枚か写してみましたのでご覧ください。
(撮影用にとくに片付けた訳でもありませんので、かなり散らかっていますがこれが普段の姿です)
シャーシなどアルミ材加工のコーナー
ボール盤と小型のフライスマシンが主なもので、あとは一般的な手道具、 アンプを自作される普通の方が使っているものと大差ありません。
木工コーナー
こちらはアンプのウッドケースを主に作るためのテーブルソー、ルーターテーブル、 手押カンナなどを設置、加工時には大量の粉塵などが舞い上がるため ベニヤ板で仕切った小部屋にしています。
塗装ブース
木工コーナーの奥にありますが、元はこのビルでスナックをやっていた頃の 名残で業務用の大きな換気扇が付いた厨房です。
組立テーブルその1
今はお弟子さんが使っていますが、工房開設時から私が使っていた アンプ組立テーブルで、お客さんの座る ソファーの真後ろにあります。
組立テーブルその2
人数が増えたために新たに設けた組立テーブルで、私がもっぱら使っています。 奥に見えるのは試聴用のSPやアンプ群。
測定器コーナー
完成アンプのチェックをここでします。使っている機器は雑多ですが これらの紹介も折をみてやってゆきます。
パソコンコーナー
今このHPを更新しながら座っている場所で、普段の私の居場所です。
そして噂の二人
3月から手伝ってくれている「k川さん」と「朋さん」。
二人とも かなり大柄で、狭い工房がますます・・・・。

と、まあこんな具合で工房日誌初回の書き込みとさせていただきました。
次回からは話題も色々と変わるかも知れませんが、お時間のあるときにでも 覗いてやってください。

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