Valves' World 番外編その55


トランス送出プッシュプルCDバッファーアンプV

 神奈川県横須賀市のKさんからの依頼です。基本回路は前2作と同じですが、 入出力は2系統づつということで、トグルスイッチによるシンプルな切替を採用、 両サイドのウッドパネルはご希望でチーク材のオイル仕上としました。

 前面パネルは左右対称、右から入力AorBの切替、 バランスコントロール、電源スイッチ、音量ボリューム、出力AorA+B切替
幅380 奥行き300 高さ90、重さは6Kg

 背面も入出力を左右に振り分けて左右対称です。

 そしてケース内部の増幅ユニットも左右対称に作ってから、 中央電源部の両側にに配置。

基本回路図

 回路は1作目 番外No.36とまったく同じで、 外観デザインの変更のみですので、回路説明その他は そちらを参照ください。



基本性能

入力インピーダンス  70KΩ
出力インピーダンス  150Ω(実測値)
基準出力電圧  1V
入力感度 300mV (ゲイン10.4dB 約3.3倍)
最大出力電圧 13V以上
歪率  0.03%以下(1KHz基準出力時)
再生周波数帯域  7Hz〜75KHz (-0.5dB)
  残留ノイズ 0.1mV以下(補正なし) 20μV(JIS−A)
(VOL最大、入力端子1KΩ終端、出力100KΩ負荷にて測定)

ユーザーレポート

ユーザーからのメールによる評価です。
(ご本人の許可を得て掲載しております)
 今朝、CDバッファーアンプ確かに受け取りました。
早速、ROGERS studio7につながっているシステムに接続、 聴き始めはどんな機械もそうでしょうが、 やや硬さの残る若い感じの音でしたが、 徐々に本領発揮、このメールを打ち始めるころには ジェリーマリガン”ナイトライツ” メセニー&ヘイデン”ミズーリスカイ” ジャクソン・ブラウン”ソロアコースティック1”などなど お気に入りのディスクがご機嫌に鳴り響いておりました。

 くっきりとした芯の周りに倍音が散乱して行く様が見えるが如しで、 スピーカーからの音離れが良好で、 奏者の位置関係もしっかりと再現されているように思います。 BBCモニター系がいつもより良い意味でからっと鳴っているかも。

 何より音量を絞っても音が痩せずに 音場感がきちんと残っており、 LS3/5A的な気分も味わえて 大変結構、大満足です。

 今回は重宝なものをお作りいただき、 本当にありがとうございました。

以上、Kさんからいただいたレポートでした。
 


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