PT15シングル モノラルアンプ
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以前KT88PPアンプをご注文いただいた大分市のFさんからの依頼で、
マルチアンプ駆動にも対応できるようハイパスフィルターを装備した 高域重視アンプです。

回路図

測定結果

ユーザーレポート

Front view

PT15はPX25のドームタイプにトッププレートをつけ、 上下に引き伸ばしたような姿態です。前段には良く似たスタイルの EF37Aを採用しました。

Top view

出力トランスFW−20Sとチョークがタンゴ、電源トランスは ノグチです。

Rear view


inside


基本回路図(増幅部は片チャンネル分のみ表示)




初段は低雑音ペントードとして定評のあるEF37Aで、 出力段とのカップリングコンデンサーと
グリッドリーク抵抗との 時定数でハイパスフィルターを形成しています。
この定数でfcは約1.5KHzです。
無帰還でも十分な性能のアンプですが、高域重視ということで 軽いNFBを施して広帯域化を達成しています。

測定データ

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

入出力特性

入力感度は以前のKT88アンプとほぼ揃うよう調整してあります。

歪率特性

もともと低歪率のPT15ですが、わずか6.5dBのNFBで 常用出力範囲は1%以下に収まっています。

再生周波数帯域

ノーマル使用では20Hz〜20KHz完全フラット、
フィルター特性も設計どおりの減衰を示しています。
ダンピングファクターは3.7と適正値となりました。

ユーザーレポート

ユーザーからのメールによる評価です。
(ご本人の許可を得て掲載しております)
 しばらく遠のいていたJAZZをじっくり聴こうと思い立ち、 半年前に山中さんよりKT88PPを製作いただきまして、 CDはMF社A3CD、MDはSONYのJA333ES、プリアンプ無し、 SPはJBLのS3500で楽しんでおりました。

 そのうちに癒し系をクラシックに求めて試しに聞いてみたら、 すこぶる良くてハマッてしまいました。 宇野・中野・福島3氏の共著を元にCDを集めて、 クラシック中心にかけていましたが、JAZZとは音の出方が違っていて物足りなくなり、 システムの改造を思い立ちました。

 山中氏のホームページにCDバッファーアンプを見つけたので、 このアンプの出力をダブルにしてKT88PPで低域を受け持ち、 中高域用にPT15シングルを使ってマルチアンプとしました。
 雑誌等で紹介されている通り、効果は低域から高域まで良く伸びて、 音が奥行きある立体的になり、楽器の分離が良くなりました。 KT88と合う様に選んでいただいたPT15の組み合わせは、 山中さんの狙い通り音質のバランスが良いようです。

 SCHUMANN、BRAHMS、MAHLER、SIBELIUS等を聞いて楽しんでいますが、 時には息抜きでビートルズやB・ディランを掛けます。 又、山中さんの見積書は値切る楽しみがない事と併せて、 何時も満足度が高くて感謝しております。

TOYOTAの人気車のようにアンプ製作が数ヶ月待ちとの事、 ますます繁盛のようで結構ですが、御身体気をつけて頑張って下さい。  

以上、以前に KT88PPおよび CDバッファーアンプをご注文いただいた、
大分市のFさんからのレポートでした。


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