Valves' World 番外編その26
ALTEC1520アンプ修復

 過去に何台かアンプを作らせていただいている静岡市のMさんから、 サブ機として使っているAltecアンプの調子が思わしくないので 見て貰えないかという相談でした。1年ほど前にお預かりしていましたが、 このほどようやく完了しましたので、同種のアンプをご使用の方の少しでも お役に立てればと、以下に修復例として報告させていただきます。

 今までに何度かショップで修理を繰り返し、 内部もかなり手が入っているようです。 決定的なのはハム音が大きいからと相談した時に、本来のチョークインプット電源を コンデンサーインプットに変更されてしまい、後付の大きなオイルコンが 接着剤と針金で固定されていました。このためB電圧は規定よりかなり高くなってしまい、 このアンプの本来の出力管6L6Gは定格オーバーで使えず、やむなく新規格の 6L6GCを使わざるを得ない状態でした。

 ハム音の原因はこの3本の電解コンデンサーの容量抜けであることが判明、 右写真のように将来にわたって安心して使えるよう長寿命で信頼性が高い フィルムコンデンサーに交換、後付されたオイルコンを撤去して 回路を元のチョークインプットに戻しました。心配していたチョークの 唸りも、耳をつけても聞こえない状態でオリジナルパーツ・ピアレスの優秀さが うかがわれます。

 その他左右のアンプで違っていた2段目カップリングをマイカコンに統一、 誤差の大きくなっていた6SN7のプレート抵抗、断線していたSG安定化用の ホーロー抵抗、劣化していた初段カソードパスコン、バイアス電源平滑用電解と ダイオード、そしてなぜか負帰還量を大きく増やす方向に変更されていた NFB抵抗(多分聴感ノイズを減らす細工?)などを交換、出力管や整流管など 発熱量の多い球のソケットも接触不良が認められましたので取り替えました。

 交換および撤去した主な部品

 以上の処置でハムノイズは当初の数mVから0.5mV以下に激減、 アンプとしての性能もメーカー公表どおりの出力30W、 歪率1W時0.1%、最大出力時2%以下を取戻しました。 当然旧タイプの6L6Gも安心して使える状態で、 完成後試聴の結果でも、シアターアンプらしく明瞭度の高い 張りのある音を披露してくれました。

オリジナル回路図と不良交換箇所

回路図拡大画像はこちらの PDFファイルをご覧ください。
 


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