Valves' World 番外編その28


フォノEQ付きプリアンプ オープンタイプ

MCステップアップトランス内蔵、BASS/TREBLE ENHANCER付き

 今年初めに2A3シングルを作らせていただいた千葉柏市の Yさんから同時にご注文いただいていたプリアンプです。 真空管の姿を眺めながら楽しめるスタイルということで オープンタイプで仕上げてみました。

 左側がフォノイコライザー部でMCカートリッジ用の ステップアップトランスも装備しています。中央は 送出しトランスを使った6V6バッファーアンプ、 その前のパネルにはBASS/TREBLEの トーンエンハンサーを配してあります。
 本体サイズ 425Wx250Dx160H 重さは約8Kg

 左側入力セレクター部分のアップです。
入力はPHONO2系統とCD,TUNER,AUXのライン3系統

 背面端子群は左からOUTPUTx2、REC OUT、 CD、TUNER、AUXの入力、MCトランスの インピーダンスHigh/Low切替スイッチを挟んで 右がMCとMMのPHONO入力です。

 いわゆるケーシングタイプと違って部品配置に制約がありますし、 ノイズ面でも不利、内部スペースも限られているので コントロール部分のスイッチやボリュームの収納にも 苦労しますが、何とかまとめてみました。この手のプリアンプで 重要なパーツとなる音量調節用VOLですが、 今回はミドルクラスの4連VOLによる擬似定インピーダンスタイプを採用しました。

基本回路図

 いつもどおりの6DJ8使用イコライザーと6V6使用 トーンエンハンサー付きトランス送出しバッファーを組み合わせたものです。 そのれぞれの部分についての解説はは過去の作例を参照ください。 



基本性能

入力インピーダンス  
イコライザー部 47KΩ
MC適合カートリッジ Low 3Ω(2〜7Ω) High 12Ω(7〜40Ω)
ラインアンプ部 112KΩ

出力インピーダンス  200Ω
基準出力電圧  1V
適合負荷インピーダンス 600Ω以上

入力感度
MC Low 0.4mV MC High 0.7mV MM 10mV
CD、TUNER、AUX 500mV
(いずれも基準出力1Vに要する入力電圧)

歪率
 イコライザー部 0.1%以下 ラインアンプ部 0.3%以下
(1KHz基準出力時)

RIAA偏差 0.5dB以内 ラインアンプ周波数特性 16Hz〜27KHz(-1dB)
残留ノイズ 0.2mV以下(補正なし)0.04mV(JIS-A)
(VOL最大、入力端子開放・1KΩ終端とも、出力100KΩ負荷時)
     

ユーザーレポート


ギャラリー本館へ

ギャラリー別館へ