昨年初めに45/2A3コンパチアンプを作らせていただいた盛岡市のUさんからの依頼です。 氏も歴史的なレコードを沢山所有されているようで、その中にはRIAAカーブでは 再現しきれないものもあります。そこで過去にも例がありますが、 ほぼすべての録音カーブを再現できる11種類のイコライザーを 内蔵させたプリアンプの製作となりました。 |
今回はステレオ構成で、外見上は通常のプリアンプと同じです。 |
入力はフォノMMレベル3系統とライン2系統、 出力は3系統です。 |
内蔵したEQの切替は右下のツマミで、カーブは11種類、12番目は イコライズなしのFLATです。 |
イコライザーユニットは左右合計6枚の基板からなっており、 次の写真のように1枚にそれぞれ4種類が組まれています。 これを4回路12接点のロータリースイッチで切り替えます。 |
あらかじめ組んだイコライザー基板を、実際の回路インピーダンスに 近い環境で動作させ、各カーブを正確にトレースするよう微調整したのち 実装しています。 |
前面パネル上側の見やすいところに、セレクター番号と 各カーブを対照した表をつけました。 |
内部はいつものプリアンプと大差ありませんが、赤い線が多数集まっている イコライザー基板あたりが普段と違うところです。 |
基本的にはいつもの6DJ8使用イコライザーと同じく6DJ8の SRPPによるバッファーで、定数などもほぼいつもの通りです。 |
ラインアンプ部
入力インピーダンス 145KΩ
定格出力 1V 歪率 0.1%以下
ゲイン 14.5dB (約5.3倍)
出力インピーダンス 1.8KΩ
残留雑音 0.1mV以下