その独特な再生音で一部マニアの間では絶大な信頼を得ている
STAXのイヤースピーカーですが、これを楽しむためには
その構造上、特殊なドライブアンプが必要です。
今回の依頼者も
30年来メーカー製のトランス昇圧式ドライバーを
使っておられましたが、
真空管を使ってこのドライブアンプが
作れることをネットでお知りになり、
当工房へ相談に来られました。
お使いになっておられるのは70年代に発売された
SR−5というタイプで
バイアスはノーマル対応です。
アンプ本体にはプロバイアス仕様のイヤーSPにも
対応できるよう
二つのコネクターを設けました。
このコネクターは特殊な形状をしていますが、
メーカーさんのご好意で分けていただきました。
これ以外にもいろんな回路はありますが、
基本的には出力電圧2〜300V、
それとバイアス用の電圧、
(ノーマルで220V、プロバイアス対応で520V)を供給できれば
いい訳で、このPPアンプの前段部分だけを
抜き出したような回路が
自作派の間では人気が高いようです。
初段と位相反転には12AX7を使う方が多いようですが、
線の細さがこのイヤースピーカーでは強調されすぎるように感じられましたので
ゲインはやや下がりますが多目の電流の流せる5670を使ってみました。
出力管に該当する6CG7(6FQ7)はメーカー推奨アンプにも使われており、
高いB電圧をかけられるので出力電圧を稼ぐには好都合です。
高圧整流部はダイオードブリッジでもいいのですが、
折角ですから整流管6X4を使ったハイブリッド構成としてみました。
STAX メーカー公式サイト
http://www.stax.co.jp/index-J.html
STAX Unofficialサイト
http://earsp.web.fc2.com/