以前7種類のイコライザーカーブを備えたプリアンプを作らせていただいた、
さいたま市のSさんから別室でお使いになるプリアンプ2台目のご注文です。
今回イコライザーはシンプルにRIAAのみとしましたが、例によって カーブの異なったレコードをお聴きになることも多いので、 その補正が出来るようにターンオーバー切替つきのトーンコントロール機能を付加しました。 またラインアンプ部の回路構成も前回は6DJ8のSRPPでしたが、 今回はトランス送出も試してみたいということでしたので、工房手持ちの ちょっと変ったトランスを使ってみました。 |
内蔵トランスがかなり大きいですし、シールドの問題もあるようなので
電源部は別筐体としましたが、これも見えるところに置くことがあるかもしれないということで
それなりの仕上げを施してあります。本体ウッドケースは使用中のタンノイスピーカーに
マッチするよう、チーク材のオイル仕上です。
本体サイズ 425Wx270Dx150H 重さ9Kg 電源部 175Wx260Dx110H 重さ6Kg |
本体フロントパネルのアップです。 左から電源スイッチ、BASS TREBLEのVOL.その下は ターンオーバー周波数の切替、大きなツマミが音量VOL. その右がバランス調整、下はSTREO/MONOの切替、 次がPhono1と2の選択、右端はPhono Line 1 2の 入力選択です。 |
背面端子群は左からLine 1,2、Phono 1,2、 REC OUT、LINE OUTの順です。 右端は電源部からの供給コード接続用で、USオクタルのオスメスコードで つながります。 |
内部は何回か採用しているように、底板の上にスペーサーで浮かせたソケットと、 その周りに配した端子ラグで構成しています。今回使ったライン出力トランスは イギリスの SOWTERという会社のもので、写真のようにちょっとしたパワーアンプの 出力トランス並みの大きさがあります。ただシールドはされていませんので 外来ノイズに対しては無防備のようです。 以前他のトランスを入手するさいに 見つけ、そのうち使ってみようと一緒に発注してあったものです。 このトランスの規格などは上記サイトの左フレーム一番上SHOP ONLINEを開き、 Quick Searchに9040と入力すれば表示されます。 |
イコライザー回路はいつもの6DJ8を低電圧大電流で使った宍戸スタイルです。 そのあとに付加したトーンコントロール回路はいわゆるLUXタイプで、 スムースな変化とVOL中点でのフラット特性が良好なため採用しました。 出力段は6DJ8単独のカソードバイアスですが、ここは入力電圧も大きいため バイアス電圧2V程度を確保しなければなりません。いつものように パスコンを省くことは出来ませんが、良質のタンタルコンでカバーしました。 |