A20バッファーに興味をもたれた富山県南砺市のSさんからの依頼です。 要望としては出力段のトランスをA20以外でも試してみたいので、 以前作ったNo.15のように内蔵トランスと外付けトランスの切替、 ライン出力はAorBとAandB切替つきの二系統、 パワーアンプの入力感度が高いのでゲインは不要、 小音量時の音痩せを補強するための低域エンハンサー、 ステレオ/モノラルの切替といったところが主なものでした。 |
外観の色・デザインはNo.22に近いものということで
ツマミの配置などを除いて同じような仕上げになりました。 本体サイズ 400Wx300Dx115H 重さは約6Kg |
入力は二系統ですがまずCDPしか繋がないだろうから一方はあくまで予備、 したがって切替も後面入力端子直近でOKとなりました。出力は前述のとおり二系統で切替式、 それに以前の作のように外付けトランス接続可能な端子を設けてあります。 |
内蔵のUTC A20トランス、入力アッテネーター、カップリング用の
オイルコンデンサーそれに整流管WE412AなどはSさんからの支給品です。 拡大写真は こちら |
ゲインは不要ということでしたが、低域エンハンサーのロス分を
補うため今までの12AU7 SRPPによるバッファーを設置、次の
トランスの前にNo.143で採用した超低インピーダンス出力バッファーを
加えました。 いつも採用しているこの低域エンハンサーですが、 この定数で80Hzにおいて+3dBと+6dBを選べ、OFF時には 抵抗2本による分圧動作のみになりますので音質への影響は僅少です。 入力アッテネーターはSさんがEbayで入手した米国製 23接点切替式20KΩで、 クリックノイズもほとんど無く減衰もスムースですが、ただ回転フィーリングは 国産品ほど滑らかではないようです。 |