以前300Bシングル・フォノイコライザーなどを作らせていただいている兵庫県太子町のSさんからの依頼です。 A20/WE429Aの組合せによるNo.16と同じ構成ですが、 外観の変更とトーンエンハンサーの装備などが主な変更点です。 |
前にお作りしたアンプ群に合せて、パネル・ツマミとも
同色のシャンペンゴールド仕上げです。 左から電源スイッチ、BASS・TREBLEエンハンサー、 バランス、音量VOL、入力セレクター。 パネル面右下にはミニジャックの入出力を1系統づつ配してありますので MDやI-podを繋ぐのに便利です。 本体サイズ 350Wx270Dx130H 重さは約7Kg |
ケースはいつもどおりアルミ材の組合せによるオリジナルで、 花梨サイドパネルを付けました。 |
回路は前作No.16にトーン回路を付加したもので、 大きな変更点はありません。 |
ユーザーからのメールによる評価です。 (ご本人の許可を得て掲載しております) |
長崎県佐世保市のKさん用に山中様が作られたWE429Aアンプが羨ましく、
ついに私も作っていただきました。 今年の8月にMC専用のフォノイコライザーを 作っていただいたときもWE396Aを使っていただいたことから、 プリ(バッファ)アンプもWEの球でと相談をさせていただいたところ、 429Aを使ったものを製作中だからその結果をみてからにしてはとのアドバイスを受けました。 そしてKさんのレポートでの好評価。球以外の仕様は既に打合わせ済みでしたので さっそくインターネットで429Aを調達して山中様に製作をお願いしました。 ボリュームもKさんと同じものを使いたかったのですが予算不足であきらめ、 整流管にWE412Aを使っていただきオールWE球ということで少し贅沢をしてみました。 外観もパワーアンプのようにしたかったのですが、71Aアンプを重ねて置くことも 考慮して箱型にしていただき、なおかつ小さな71Aアンプのサイズに合わせていただきました。 今回で4機種目(内1台の71Aはキット自作)の製作依頼となりますが、 私の無理なお願いを完璧に消化していただける山中様の技術力にはつくづく感心させられます。 工房での試聴時に周期的に雑音がでるとのことで予備の球を持ち込み事なきをえましたが、 交換した球も電源投入時にノイズがでており、今も続いています。 もっとも30秒もすれば雑音は皆無となり、使用上はまったく問題はありません。 さてWE429Aの音ですが、とにかく優しい音楽を奏でてくれます。ボーカルリストの息遣いとか、 弦楽器の弦のはじける音がとか、ピアノの鍵盤をタッチ音がとか、 音の重心が下がったとか・・・、私にはそこまで聞き分ける聴力はありませんので そういう表現はできませんし、それに山中様に作っていただいた300Bアンプが これまた素晴らしかったことからプリアンプをかましたから 格段に良くなったということはありませんが、楽器の主張が強くですぎて突っ張っていたものも、 プリアンプをかましたことでそれぞれの楽器が曲全体の流れに溶け込んでより聞きやすく、 聴き疲れのしない音色になっています。タンノイのエジンバラをつないで演歌にジャズに クラシックとジャンルを選ばず聴いています。が、聴いていてより堪能できるのはジャズ。 WE球はやはりジャズ?「タンノイ+300B=ジャズ」は私だけの思いかもしれませんが、 クラシック向きといわれるタンノイをこのプリとパワーで見事に鳴らしてくれます。 今聴いているROB MADNA trio(澤野工房)のベースとピアノの掛け合いなんて最高です。 そういえばこの曲、プリアンプをかましていなかったときはベースの音が嫌で 聴きたくないCDの1枚でしたが、これを素晴らしく感じるとは・・・山中様に感謝!感謝!です。 次の計画は300Bアンプの改造(オールWE化)。山中様に部品調達をお願いしています。 いまの300Bに何の不満もありませんし、改造結果、 今のほうが良かったなんてことになるような気もしていますが、 フォノもプリもWEだからパワーもなんてわけのわからない理由と、 未知へのあこがれですね。自前改造が失敗したときは山中様に面倒を見ていただけるとのことで 失敗を恐れずに挑戦できます。山中様、よろしくお願いします。
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以上、兵庫県太子町のSさんからいただいたレポートでした。
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