最近はアナログレコードの音にも目覚めたとおっしゃる山口県光市のKさん。
以前お作りしたCDバッファーを発展させてフォノイコライザー付きの
プリアンプに仕立ててみました。
一緒に写っているWE111Cマッチングトランスは以前お作りしたもので、 今回の参考価格には含まれておりません。 |
送出トランス内蔵やバランスアッテネーターなど収納パーツの 大型化、切替機能の充実で筐体も400x300と大きくなりました。 各スイッチ類はすべてロータリー式、ツマミはアルミ削り出し、 電源パイロットは例の銘板のところの真空管マークが光るタイプと 凝ってみました。 |
入力はラインとフォノがそれぞれ2系統、出力も2系統ですが こちらはA・B・A+Bの切替付きです。さらに送出トランスとして 内蔵のUTC A20の他に、WE111Cを外付け切替として 使えるように接続端子を設けてありますが、 これのおかげで送出トランスによる音の変化を瞬時に 聴き比べることが可能です。 |
ケース内部前方から 右がイコライザーアンプ部、中央手前がインピーダンス変換用の バッファーアンプ、その後方にUTC A20やバランスドアッテネーター などが続きます。各切替操作などはそれぞれの直近でおこない、 内部配線にシールド線は一切使っていません。 |
ケース内部後方から |
イコライザー部およびバッファー部には、今まで使っていた
6DJ8の良質なものが入手できなくなってきましたので、
今回から5670を採用しました。
WE396Aの同等管として有名ですが、
いろいろテストしてみましたところ音質・歪特性・ノイズなど
プリアンプ用として充分満足のいく結果でしたし、
流通量も豊富で入手も容易、かつ廉価なのも魅力です。 イコライザーは6DJ8の時とほぼ同じ構成で設計してみましたが、 あれほど大電流を流さずとも音の芯はしっかりしていますし、 特性も充分満足のいく結果でした。 バッファー部はいつものゲイン0dB、インピーダンス変換のみの 動作ですが、5670はこちらにもうまく適合しました。 |
ゲイン
EQアンプ部 34dB
バッファー部 0dB
歪率
イコライザー部 0.05%以下
バッファー部 0.02%以下
(1KHz200mV出力時)
EQアンプ許容入力
50mV(歪率0.1%時)
380mV(歪率1%時)
1100mV(歪率5%時)
RIAA偏差 0.5dB以内
バッファーアンプ周波数特性 10Hz〜160KHz(-1dB)
残留ノイズ 0.1mV以下(補正なし)0.02mV(JIS-A)