Valves' World 番外編その66
LUX A3600 改修例

 福岡県にお住まいのKさんからのご依頼。
 もう定番となりました、LUXのアンプA3600の改修。 かなり愛着のあるアンプで、出来る限り元の部品を活用してリニューアルできないかとのご相談でした。 過去の改修例より、このデザインになりました。


 

 シャーシは全面的に作り替え。
 デザインはもはや定番ですね。入力段を真ん中に持ってきて左右に振り分ける対称デザインです。

 オリジナルのボンネットを被せるとこんな感じになります。
 出力管、8045Gはそうとうな発熱ですので安全のためボンネットはつけておいたほうが無難かもしれません。


 前方スペースは、右端が電源スイッチ、中央がボリューム。
 パイロットランプはいつものように、前面当工房エンブレムの真空管マークが光るタイプです。







 



 スピーカーインピーダンスは、8[Ω]一系統。 非常に標準的且つシンプル。 又、真空管ソケットは支給品を使用しました。




基本回路図



原寸大回路図


 回路は原機に近くムラード型位相反転回路を用いたプッシュプル回路です。
 依頼者様の要望もあり全体的に余裕を持たせた設計になっています。

 さて今回使用した8045と言う真空管、その存在は知っていたものの現物を手にとって見るのは初めてでした。 データシートが手元に無く探すのに苦労しました。 (後日「オーディオ用真空管」に掲載されていたことを知りました)





測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を追求するアンプでもありませんが、お渡しするアンプの健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能

出力
11W+11W 所要入力 470mV

全高調波歪率 
1KHz 1W時 0.15%以下
3W時 0.5%以下

再生周波数帯域 5Hz〜80KHz(-3[dB])

ダンピングファクター 8.0

残留ノイズ 0.5mV以下

消費電力 245W
本体サイズ 490Wx280Dx200H
重さ 16KG

入出力特性




出力対歪率特性



周波数特性


ユーザーレポート



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