808/809コンパチシングルステレオアンプ 
.


 兵庫県伊丹市のYさんからの依頼です。数年前にお作りしたイントラ反転アンプのパーツを一部再利用、 回路をダイナミックカップルに変更、出力トランスをタムラF2007に 換装、さらに809も切替えて使えるように組みなおしました。

回路図

測定結果

ユーザーレポート


Front view 

 当時はまだ主流でなかったウッドケースも気になっておられたようですが、 今回はそのご希望も取り入れました。


Front view-2 

 出力管809装着時。


Top view

 出力トランスには今回初めてタムラF2007を採用してみました。その他の チョークや電源トランスは以前のものです。


  電源トランス手前にある808と809の切替SW。


Rear view

 


内部拡大写真は こちら

基本回路図


 出力トランス変更でネックになったのはF2007の許容DC電流、 幸い今回は出力はそれほど必要ないということでしたので、808、 809ともにB電圧を下げ電流を絞って使用しました。 それでも出力は300Bシングル並の7W強を確保、 副次的な効果として歪も大幅に低滅できていますし、 大型コアのおかげで音質的にも有利なようです。 また今となっては貴重な808の長寿命化にも寄与しています。 高圧電源部はめずらしくダイオード整流ですが、ここは 元のパーツの再利用ということで妥協しました。

出力管809について
809はいつも使っている811Aに比べてプレート損失などが 一回り小さな真空管ですが、性格的には非常に良く似たものを持っています。 今回は電流・電圧・出力いずれも控え目の設計ですので採用しました。

測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能
カッコ内は809使用時

出力 7W+7W
 所要入力 500(450)mV 
歪率 0.5(0.3)%以下1KHz1W時
周波数特性 10Hz〜30KHz(−0.5dB)
  ダンピングファクター 2.6(3.3)
残留ノイズ 0.5mV以下 補正なし
消費電力 152W
本体サイズ 410Wx330Dx240H
重さ 22Kg

  入出力特性

出力対歪率特性

周波数特性

ユーザーレポート


ギャラリーへ戻る