AD1トランス結合シングルステレオ |
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当工房からそう遠くない伊丹市にお住まいのYさんから2作目アンプの製作依頼を受けました。
前作は送信管808アンプでしたが、今回は憧れの欧州古典管に挑戦してみたいと
おっしゃるので
当店秘蔵のTelefunkenAD1をお勧めしてみました。
Front view
主役はなんと言ってもAD1、金屏風に囲まれて二人立っています。
ドライバーのC3gはぐっと沈み込んで、まさしく縁の下の力持ちを演じてもらいました。
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Top view 出力トランスはこれも温存していた、旧タンゴのXE60です。 |
Rear view
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左が今回使用のTelefunkenAD1、ズングリしたスタイルは
ちょっとビールを飲みすぎてお腹の出てきたドイツのマイスタージンガーといった趣です。
右に並んでいるのは今でも時々見かけるTungsramのAD1で、こちらは
かなりスリムです。
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inside
内部拡大写真は こちら |
基本性能
出力 5Wx2 所要入力 1300mV
全高調波歪率 0.7%以下(1KHz1W時)
再生周波数帯域 14Hz〜39KHz(−1dB)
残留ノイズ 0.3mV
ダンピングファクター 2.4
入出力特性
強力なドライバーとトランス結合のおかげで
出力は
AD1の公称値4.2Wを超え、5W近くまでリニアに伸びています。
歪率特性
出力1Wまでは0.7%以下と標準的な値ですし、
歪の増え方も
素直で緩やかな曲線です。
再生周波数帯域
C3g三結とNC−14の相性は良かったようで、
20Hz〜20KHzフラットと十分な帯域を確保、
不自然なピークやディップも見当たりません。