300BシングルSRPPドライブアンプ
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仙台のTさんからご注文いただいた300Bシングルです。
今回はドライバーを6SL7のSRPPとして
低価格・高性能の両面を追求してみました。

回路図

測定結果

ユーザーレポート

Front view

今回はご要望で入力2系統切替、メインVRにバランスコントロール 追加となりましたが、右サイドにコンパクトにまとめてみました。

Top view

出力トランスはローコストながら音質・性能とも定評のある タンゴのロングセラーU−808を採用、他はノグチで 低価格を実現、すべてブロンズ塗装で統一感を出しています。

Rear view

低価格アンプですが入出力端子類は金メッキ品など 必要なところには高級品を投入しています。

inside

電源部フィルターにも大型フィルムコンを採用、 高音質と長期安定動作を確保しています。

基本回路図(増幅部は片チャンネル分のみ表示)




初段は高域特性の優れた6SL7のSRPPで、 低出力インピーダンスとあいまって300Bを 強力にドライブします。
6SL7上側カソードの 電位が140Vとなりますので70Vのヒーターバイアスを かけています。
出力管300Bはプレート入力約20Wと軽い動作ですが、 出力は7Wで、一般家庭で使用するには必要にして十分となっています。

測定データ

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

入出力特性

入力1.1Vで定格の7W出力が得られます。
残留ノイズは0.5〜0.7mVと無帰還アンプとしては かなり低ノイズの部類です。

歪率特性

常用出力では1%以下、最大出力7W時でも 5%以下となり、
廉価な中国製300Bですが 優秀な数値を達成しています。

再生周波数帯域

ドライバー回路の選定が功を奏して 20Hz〜20KHz間はフラット、無帰還アンプとしては かなり広帯域で、
7W時の20Hzの波形も崩れることなくサイン波を維持しています。
ダンピングファクターは2.4となり、三極管シングルの 標準的な値です。

ユーザーレポート


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