300Bトランス結合シングル |
モノラルx2 |
兵庫県揖保郡のSさんからの依頼で、当初ステレオ構成の予定でしたが
途中からモノラル仕様に変更、前段の真空管や色・デザインなども
細かく打ち合わせさせていただきました。
Front view
トランス類やオイルコン、シャーシなどすべてシャンペンゴールドに塗装、
豪華な雰囲気を醸し出しています。S氏名付けて「金閣寺アンプ」\(^o^)/
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Top view
出力管300Bは中国製、前段と整流管はRCAとNUです。
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Rear view
入出力はいつもどおり後部上面配置、カリン無垢材オイル仕上げの
ウッドケースに収めています。
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inside
内部拡大写真は こちら |
入出力特性
歪率特性
再生周波数帯域
ユーザーからのメールによる評価です。 (ご本人の許可を得て掲載しております) |
300BとアキュフェーズP360を聞き比べての感想ですが、
P360は15年近くも付きあい聞きなれているせいか、
私の耳(脳)ではどちらが良いとか悪いとかの判断はできませんでした。
どちらを聞いても気持ちよく聞こえてきました。 低音はP360の方が迫力がありましたが300Bも負けてはいません。 逆にP360は迫力がありすぎて音量をあげると家全体が振動するため プリアンプC260で低音を落とさねばならず、 むしろ300Bの方がバランスがとれているようです。 双方ともにサブウーハーで低音を補強する必要はまったくなく、 アンプの能力もさることながら15インチのタンノイの能力も再認識しました。 中音は300Bの方が艶が乗って前にせり出してくるようです。 ボーカルで高い音をきばってうたっているところに若干乗りすぎる きらいが出てましたが聞きづらいというわけではありません。 高音はP360の澄み切った音色にたいして300Bでは硬さを 感じる部分もありましたが、P360よりも響いているように思いました。 300Bはまだ新品で比較すること自体無理ですよね。 中音も高音もこれからエージングが進んでくるとまろやかさに とってかわるものと楽しみにしています。 音の定位については300Bの勝ち。 真空管だからというよりステレオ式とモノラル2台の差かと思うのですが、 P360よりも300Bの方がそれぞれの音源の位置を感じることができました。 馬力は10倍以上P360の方が勝っていますが、 狭い我が家では300Bの10Wでも充分すぎるくらいです。 作っていただく前までは頭でわかっていても馬力の魅力を引きづっていまして、 KT88あたりのプッシュブルでなんて考えていましたが、 いまでは山中様の提案に感謝しております。 それぞれのアンプを夫婦の関係で表現しますと、 P360は、若い夫婦が将来を夢見てまっすぐに生きていく 純粋さと若い情熱を感じさせてくれます。それに対して300Bは、 30年間ともに苦労し、助け合ってきた中年夫婦の 円熟した情熱といったところでしょうか。 で、どちらがという結論ですが、これから定年を迎え、 たっぷりと時間を取れるなかで聞いていきたいのはやはり真空管の300B。 半導体の澄み切ったきれいなピアノやトランペットの音も 体調しだいでは無機質的に聞こえるときもあったことから、 ハートに灯をともすほのかな灯りに憧れ、 その温かみを音色であらわしてくれる300Bを選びます。 今回かぎりでP360との性能比較はやめ、 300B一筋で純粋に音楽を楽しんでいきますが、 心残りはちとかわいそうなP360。 家も狭いことからP360は処分せざるを得ず、 かわいがってくれる方をこれから探します。 今後の計画ですが、プリアンプは当分はアキュフェーズのC260を使っていき、 資金に余裕ができれば真空管式に置き換えるつもりでいます。 そのときは山中様に300Bモノアンプにふさわしい プリアンプを作っていただくつもりですのでよろしくお願いします。 以上、長い感想となってしまいましたが、今後ともよろしくお願いします。 2005.08.29 |
以上、兵庫県揖保郡太子町のSさんからのレポートですが、製作中、 氏には出張のつど何度もお運びいただき、親しくお話をさせていただきました。 |