211シングルステレオアンプ 
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 群馬県・草津のOさんから倉庫の整理をしていたら、むかし買ったGEの211が2本と、 前段用に12AT7とドライバーに12BH7、その他 ソケットやボリュームなど若干のパーツが出てきたので、 これらを使って30Wくらいのアンプが出来ないだろうかというご相談でした。 211から30Wを搾り出すのは相当無理もありますし、 アンプ自体も大掛かりになってしまいますが、10数Wなら何とかやってみましょうということで お引き受けしました。

回路図

測定結果

ユーザーレポート


Front view 

 初段とドライバーが小さなMT管ですので、 コンパクトにまとめてみました。


Top view

 トランス類は旧タンゴの製品ばかりですが、製造年代もばらばらで 色も違うため、ダークグレイのハンマートーンで再塗装して揃えました。 手前真中にある入力VOLのツマミも一緒にお送りいただいたものですが、 これもついでに同じ色で仕上てあります。 


Top view

 高圧電源部はご本人の希望もあって6AX4を2本使った 整流管式倍電圧、コンデンサーは 長期使用でも劣化の少ないフィルムタイプです。 


Rear view

 


内部拡大写真は こちら

基本回路図


 使える真空管が限られていましたので初段SRPP、 ドライバーはH7のパラ使用とオーソドックスな構成となりました。 H7をカソードフォロアとすることも考えましたが、 初段のゲインが少し足りませんし、 回路が複雑になる割には高音質が得られないので見送っています。 出力トランスFW50-10Sは2段アンプ用の同相巻ですので、 NFBは16Ω端子をアースして0側から初段カソードに戻しています。 

測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能

出力 13W+13W 所要入力 320mV
歪率 0.5%以下1KHz1W時
周波数特性 10Hz〜45KHz(−1dB)
ダンピングファクター 5.0
残留ノイズ 1mV以下 補正なし
消費電力 216W
本体サイズ 465Wx330Dx250H
重さ 25Kg

  入出力特性

出力対歪率特性

周波数特性

ユーザーレポート


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