3C33プッシュプルアンプ 
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 千葉県佐倉市のOさんからの依頼です。9月のある記念日に合せて なにか心に残るアンプをということで、いろいろお迷いになられましたが、 過去の作例の中から印象深かった3C33ppアンプに決定しました。
 せっかくの記念のアンプですので、アンプの要となる出力トランスには タムラの最高グレードトランスF7021を奮発、 さすがと思わせる美音を奏でるアンプに仕上がりました。

 このタムラF7021の音、二人のお弟子さんたちも初めて耳にしたそうで、 その美音には感心していましたが、価格を聞いて納得の様子でした。

回路図

測定結果

ユーザーレポート


Front view 

 部品レイアウトは過去の例に倣って左右対称のデザインですが、 整流を水銀整流管に変更、それを前面中央に持ってきて アクセントをつけました。


Top view

 出力トランスは前述のタムラF7021、あとは今までどおり A4004、PC8001とタムラ製で統一しました。、


Rear view

 電源フィルターのコンデンサーもいつもどおり東一のオイルフィルムコンを 採用、長期メインテナンスフリーを目指しています。


内部拡大写真は こちら

基本回路図


 基本回路は過去の作例とほとんど同じで、各定数にも 大きな変化はありません。整流管が水銀83に変わったのと、 付加機能としてNFBの強弱切替を設けた程度です。
 出力トランスが優秀なため全体の負帰還量は前作より 少なくしていますが、均整の取れた再生音を奏でてくれています。
 3C33は各ユニット間の誤差が結構多い球ですので、 DCバランス回路をいつもどおり設けてありますが、 今回採用のF7021はバランス巻きではなく、 上下で10ΩのDCR差があります。 したがってバランス状態はP1・P2に設けた チェック端子にて0.4Vを検出することで確認可能です。

測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能

(カッコ内数値はNFB 10dB時)
出力 11W+11W
 所要入力 400(650)mV 
歪率 0.1%以下1KHz1W時
周波数特性 5Hz〜38KHz(−1dB)
  ダンピングファクター 3.8(5.6)
残留ノイズ 0.5mV以下 補正なし

消費電力 120W
本体サイズ 380Wx310Dx230H
重さ 19Kg

  入出力特性

出力対歪率特性

周波数特性

ユーザーレポート

ユーザーからのメールによる評価です。
(ご本人の許可を得て掲載しております)
 まだまだ、慣らし中(機器と自身の耳)ですが、簡単な感想をお送りし ます。

【外観・意匠】
3C33の明るさ、ミニマッシュルームの仄かに見えるヒーター、そして 83の薄紫色。 整流管を83にして良かったと思います。

【音色】
他社製品との比較になります 既存機種として、他社の300Bシングルを併用していま す。 聞き比べた瞬間に空間描写が3C33の方が得意なのかなと感じまし た。 もちろんアンプの切り替えをしながらの比較でしか私の耳では、どちらが 空間描写が得意かは、判断出来ませんけど。 オーケストラは、300Bも綺麗な音色を奏でてくれます。 3C33は、音色はもちろん空間描写が大変美しいと感じています。 目を閉じて音楽に聞き入ると舞台の大きさ(奥行き)が感じられたのに はびっくりです。 300Bですと音場が左右のSPより外に広がることは、無かったので すが3C33PPですと SPより外に空間が出現し奥行き感(立体感)も深く感じる事が出来ます。 今までソフトの録音が下手なのでは???と思い込んでいた ソフトでさえ一皮向けて聞こえるんですもの。

【何が楽しいか?】
もちろん、音楽を聴く事が1番楽しいですが、主電源をON にして83のご機嫌を見ながら +BスィッチをONにするまでの待ち時間が、とても贅沢な時間の過 し方だと思ってます。 「そろそろ、+Bを入れようかな? いや、もう少し我慢しよう」 と自問自答している自分に 気付くと思わず笑ってしまいます。 妻も子供達も親父がアンプの前でウロウロしてるのを見て不思議がって います。

以上、千葉県佐倉市のOさんからいただいた1ヶ月目の感想でした。


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