808/811Aコンパチ シングルステレオアンプ
ダイナミックカップルド方式


 前回211/845フルコンパチアンプを作らせていただいた平塚市のKさんから、 今度は808/811Aコンパチ ダイナミックカップルドアンプのご依頼です。 氏のアンプにかける情熱はますますヒートアップしているようで、 当工房もそれに応えるべく良質のパーツを投入して組上げてみました。

回路図

測定結果

ユーザーレポート


Front view 808使用時

 トランス類はすべてISOですが、とくに出力トランスと電源トランスは このアンプ用に特注、大きさ・デザイン共揃えて貰いました。


Front view 811A使用時



Top view

 レイアウトは左右対称のシンメトリースタイル、整流管以降の電源回路なども 全て振り分けてあります。 後列3台のトランスだけで約20Kgあり、総重量は30Kgを超えてしまいましたので、 一人で動かすのは至難の技です。


Top view

 トランスの間にあるスイッチは出力管切替用で、動作中不用意に作動しないよう いつものロック付きトグルスイッチを使用しています。


Rear view

 点検整備でウッドケースから抜き出す時のために、下写真のように 両脇にハンドルを付けてあります。




  内部拡大写真は こちら

基本回路図


 回路は初段5693−ドライバー6L6、 直結で808/811Aという、定番のダイナミックカップルド方式で、 6L6への供給電圧を変えることで各出力管に対応させています。 電源部は依頼主の拘りで、整流管以降を左右振り分けとしました。 B電流総計が約2百数十mAですので、5U4GBあたりでも 可能ですが、余裕をみて整流管としては最大クラスの5G−K22を採用しました。 その他若干の回路定数変更はありますが、今までのダイナミックカップルドアンプと ほぼ同じです。

測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能

出力 15W+15W 所要入力1500mV(811使用時)
   12W+12W 所要入力1500mV(808使用時)
全高調波歪率 0.2%以下(20Hz〜20KHz 1W時)
再生周波数帯域 6Hz〜50KHz(−1dB)
ダンピングファクター 2.8(811)2.4(808)
残留ノイズ 0.5mV以下(補正なし)

消費電力 180W(811)200W(808)
本体サイズ 570Wx325Dx230H
重さ 31KG

  入出力特性

出力対歪率特性

周波数特性

周波数特性

ユーザーレポート


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