211/845フルコンパチ シングル アンプ 
モノブロックx2


 今年初めに製作した211/845フルコンパチアンプを当HPで見付けられ、 試聴は出来ますかと、神奈川県平塚市のKさんからご相談をいただいたのが3月、 たまたま前作アンプのオーナーが工房と同じ宝塚市内の方でしたので、 当工房の試聴室へ再設置、来宝されたKさんに聴いていただいたのが4月でした。 その結果、これと同じものを是非ということになり、約半年後の完成となりました。

回路図

測定結果

ユーザーレポート


Front view 

 デザインなどは前作とほぼ同じですが、左右の幅を少し広げて 真空管とトランスの間隔をとって熱対策としました。 真空管周りの空きスペースが気になるので、化粧リングをつけて 引き締めてみました。


Top view 前方から

 初段C3g2本によるSRPPはそのまま、右側の高圧遅延リレーが 付いていたところはダンパー管に変更しました。その他のメーターや スイッチ類の配置は前作と同じです。  


Top view 後方から

 トランスの後には前作ではオイルコンが並んでいましたが、今回は 全て高耐圧フィルムコンの採用です。  


Rear view

 入出力端子などの配置も変化はありません。


 高耐圧大容量フィルムコンの採用により、前作で内部を埋め尽くしていたケミコンは姿を消し、 かなりすっきりしましたので、配線の様子など良く分ってもらえると思います。
内部拡大写真は こちら

基本回路図



赤丸数字@〜Gの電圧はドライバーと出力管の組合せによって変わり、以下のような配分になりました。
ドライバー出力管 @AB CDE FG
211845 815V52V823V 985V120V1008V 1020V1035V
211211 815V52V825V 1005V53V1020V 1030V1040V
845845 835V118V845V 990V115V1010V 1025V1035V
845211 840V120V845V 1000V51V1020V 1030V1040V

 基本回路は初段・ドライバーおよび出力段いずれも前回とまったく同じで、 設計理念などは前作ページを参照下さい。
 電源部の方は前回のように内部を弄れるお客様ではありませんから、 寿命の短いケミコンの採用は避け、長期間メインテナンスフリーでお使いいただけるよう、 フィルコンを採用、高圧遅延回路もダンパー管を使ったものに変更しました。
 上記電圧配分の若干の相違はこれらの変更に伴う、 コンデンサー容量の変化とダンパー管内部抵抗によるものですが、 これによる特性変化などは見られません。

測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能

組合せ出力(W) 所要入力(mV)歪率(1KHz1W時) 再生帯域(-1dB)DF
211-84524 12000.16 6Hz-27KHz3.3
211-21115 5000.9 11Hz-17KHz2.0
845-84524 16000.17 7Hz-27KHz3.3
845-21115 7000.65 13Hz-16KHz2.0

1台あたり
消費電力 195W
本体サイズ 450Wx430Dx290H
重さ 30Kg

  入出力特性

出力対歪率特性

____1KHz ____100Hz ____10KHz

周波数特性

ユーザーレポート


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