PX25/300Bコンパチシングルステレオアンプ 
トランス結合ドライブ


 兵庫県芦屋市のKさんから30数年前に買い集めたトランス類があるので、 これらを使ってPX25/300Bのコンパチアンプをというご依頼でした。

回路図

測定結果

ユーザーレポート


Front view (KR−PX25装着時)

 真空管などはお手持ちのものを使われる予定ですが、とりあえず手元にあった KR製PX25を挿してみました。


Front view (300B装着時)

 こちらはお馴染み300B、2種の出力管はベースが異なり同一ソケットには 普通挿入できませんが、山本音響さんから発売されているコンパチソケットを使用して 解決しています。なお今回はフィラメント回路の余裕がありませんので両球共通になっております。 そのため挿し替えと同時にバイアス抵抗の切替が必要で、そのためのスイッチが 下の写真のようにドライバーと出力トランスの間にあります。 


 バイアス抵抗切替スイッチと測定用チェック端子
動作中不用意に触れることの無いようあえて使いづらい場所に設置しました。


Top view

 トランス類はすべて依頼者が30数年前に買い集めた旧タンゴ製で、 保存状態は非常に良くサビなども発生していません。これらを左右対称の配置で並べ てデザインしてみました。


Rear view

 


内部拡大写真は こちら

基本回路図


 回路は300Bのトランス結合でいつも採用している、 310A-311Bを717A-6V6に置き換えたもので基本的には同じものです。 ただドライバートランスがいつものNC−20やNC−14と違い、 1:2のステップアップですから、入力感度はかなり高くなりました。
 NC−15二次側のダンプ抵抗はPX25、300B各々で最適値が違いますが、 バイアス抵抗切替スイッチと連動して変更できるようにしてあります。
 電源部整流管はMS−200CTに360Vタップしかないため、 当初予定していた5U4では所要電圧が得られず、より高効率の5AR4に変更しています。

測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能

出力 6W+6W(PX25) 8W+8W(300B)
 所要入力 210mV(PX25) 350mV(300B)
歪率 0.4%以下(1KHz1W時)
周波数特性 18Hz〜21KHz(−1dB)
ダンピングファクター 1.8(PX25) 2.7(300B)
残留ノイズ 0.6mV以下(補正なし)
消費電力 110W
本体サイズ 430Wx370Dx210H
重さ 21Kg

  入出力特性

出力対歪率特性

周波数特性

ユーザーレポート


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