EL34三接ダブルPPステレオアンプ 
インピーダンス変換前置バッファーつき


 県内西宮市のKさんからの依頼で、お手持ちの自作アンプを改修してみました。 ありきたりの回路では面白くないということで、お近くでもあり何度か直接お会いして 相談の結果決定した回路で、入力トランスによる位相反転とドライバートランスによる ダブルPPです。

回路図

測定結果

ユーザーレポート


Front view

前から見るとごく普通のPPアンプです。 主要部分のタンゴトランスはすべて自作アンプからの転用ですが、 シルバーハンマートーンに再塗装して一新しました。


Top view

前方から

出力管ソケット脇にある赤い端子でそれぞれの球のバイアス電圧をチェックできます。


Top view

後方から

出力トランスの後ろに入力バッファー、位相反転トランス、ドライバーなどが 隠れています。

Rear view


inside

内部拡大写真は こちら

基本回路図


 過去に何台か作ってきた入力トランス位相反転のダブルPPで, 無帰還でNFBアンプ並の特性が得られ、かつ安定動作の魅力あるアンプですが、 信号源インピーダンスによってアンプの特性が変化してしまうというのが 唯一の欠点でした。
 例えば600Ωラインを前提としたトランス使用では、 送り出し側のインピーダンスがこれから大きく外れると、高域にピークが 出来たり、あるいは甚だしく減衰してしまったりする不都合があります。
 業務用機器のように出力インピーダンスが統一されていない民生機器を 使う場合これは厄介な問題ですが、今回この不都合を解消するため、 入力部にインピーダンス変換のためのバッファーアンプを設けました。
 この回路の原型は40年ほど前にテクにクスの30Aプリアンプのバッファーとして 発表されたSRPPの変形回路で、100%NFBですからゲインはありませんが、 出力インピーダンスを100Ω台まで下げることの出来る回路です。 これを前置バッファーとして入力トランスの前に置いていますので、 送り出し側の出力インピーダンスに左右されること無く、一定の特性を 保つことが出来ます。因みにテストで信号源インピーダンスを 30オームから100Kオームまで変化させてみましたが、 パワーアンプとしての特性に変化はまったくみられません。
 これ以降の回路は過去の作例と同じで上下対象のバランス伝送アンプと なっており、無帰還ながら低歪アンプとして動作しています。 出力段は使用部品の関係で所要電圧を十分確保できないため、 かなり控え目な動作となっており、出力は三接動作で10Wどまりとなっていますが、 家庭用としては必要にして十分でしょう。  自作派の氏のためにULへの切替、各出力管バイアスのチェック端子などを 設けています。

測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能

出力 10W+10W 所要入力1400mV
    歪率 0.2%以下(1KHz 1W時)
再生周波数帯域 15Hz〜20KHz(±1dB)
ダンピングファクター 1.5
残留ノイズ 0.5mV以下(補正なし)
消費電力 150W
本体サイズ 420Wx275Dx200H
重さ 17KG

  入出力特性

歪率特性

周波数特性

ユーザーレポート


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