6GA4プッシュプルアンプ 
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 横浜市のKさんから6GA4の手持ちがあるのでアンプをというご依頼でした。 最初は2本を使ってシングルアンプの予定でしたが、あと2本手に入ったので プッシュプルにということになりました。

回路図

測定結果

ユーザーレポート


Front view 

 6GA4は勿論東芝のペアチューブ、PPで使ってこそ 持ち味を活かせる球だと思います。定番のウッドケースは 色の薄目の物ということで、今回はチーク材から選んでみました。


Top view

 トランスはタムラF485それに同サイズのチョークA396、 電源はISOのPH−185をダークグレイのハンマートーンで 仕上げて統一感を出しました。


Rear view

 電源フィルターのコンデンサーには東一のオイルフィルムコンを 採用、長期メインテナンスフリーを目指しました。


内部拡大写真は こちら

基本回路図


 お手持ちの6SL7が2本しかなかったので、回路はやや古典的ですが オートバランス型の位相反転回路を採用しています。 PK分割やムラード型ばかりが幅を利かしていますが、 こういう回路のあることも知っていて欲しいです。 初段のカソード抵抗を共通にして省くような手抜きを 改めて、丁寧につくれば負帰還も安定してかけられますし、かなりの性能を発揮 してくれる回路です。
 出力段にはいつものようにDCバランス回路を組み込んでありますが、 ペアチューブ使用の今回、調整VRは当然中点を指しています。
 6GA4はAB級高帰還アンプとして設計され、10〜20dBもの 大量のNFBを施されることが多いですが、このアンプでは 三極管PPの音の良さを大事にして出力は欲張らず、A級PPで設計、 NFBもわずか5dBにとどめています。

測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能

出力 5W+5W
 所要入力 850mV 
歪率 0.5%以下1KHz1W時
周波数特性 5Hz〜26KHz(−1dB)
  ダンピングファクター 3.7
残留ノイズ 0.5mV以下 補正なし
消費電力 80W
本体サイズ 375Wx280Dx180H
重さ 10Kg

  入出力特性

出力対歪率特性

周波数特性

ユーザーレポート


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