300Bシングルステレオアンプ 
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 北九州市の I さんから某キットのアンプにWE300Bを挿して聴いているが、 折角のWE300Bを活かせるアンプをお願いしますという依頼でした。 お聴きになるソースやお使いのスピーカーなどから判断して、 いわゆる91Bタイプよりはもう少し現代風にアレンジしたアンプを試みてみました。

回路図

測定結果

ユーザーレポート


Front view

 見た目は今までの91BやSRPPタイプと同じで、 フロントにVU兼バイアスチェックメーターを配した ウッドパネル装着デザインですが、 中身はちょっと変えてみました。


Top view

 トランス類はいつものように国産品としては最高品質の部類、 タムラ製で統一、その他オイルコンなど信頼性の高いパーツでまとめました。


Rear view

 これだけでプリメインとして使えるよう入力は三系統装備、 CDなどを直接繋いで楽しめます。 SP出力は4Ωと8Ω


内部拡大写真は こちら
(リンク切れでご迷惑おかけしました。1月23日修正)

基本回路図


 今回はNFBを前提としましたので3段アンプでまとめてみましたが、 初段とドライバーは高いB電圧を活かして直結としました。これで NFBループ内のポール数をひとつ減らせ、安定度が増します。 NFBの量は聴感で決定しましたが約8dBと、かなり控え目で、 中域の厚みを残しながら高低に良く伸びた再生音となりましたが、 ダンピングファクターも程よく上昇して締まった低域を再現してくれます。 歪は当然無帰還状態より一桁改善されますが、出力に応じて漸増する、 いわゆるソフトディストーション傾向を維持しています。
 出力段の動作はいつもどおり実効プレート電圧350Vで70mA、 プレート入力24W強と300Bにとっては軽い動作です。

測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能

出力 8W+8W 所要入力 600mV
歪率 0.15%以下(1KHz1W時)
周波数特性 10Hz〜86KHz(±1dB)
ダンピングファクター 7.0
残留ノイズ 1mV以下(補正なし)0.13mV(JIS−A)
消費電力 110W
本体サイズ 400Wx270Dx220H
重さ 21Kg

  入出力特性

出力対歪率特性

周波数特性

ユーザーレポート


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