4E27 シングルアンプ 
モノブロックx2


 既に811Aや845などの送信管アンプを所有されている広島市の Fさんから、もう少し変わったアンプというご相談でしたので、 以前試作段階まで進んでいながら多忙のため立ち消えになっていた 4E27をお勧めしてOKをいただき、ようやく完成させることができました。

回路図

測定結果

ユーザーレポート


正面 

 回路や部品選定はお任せいただきましたが、シャーシレイアウトや 色・デザインはFさんの意見を尊重して作らせていただきました。


前方上から

 伏せ型の電源トランスはあまりお好みではないようでしたので、 シャーシ上に横置きとして 出力トランスと高さを合わせたカバーを作ってありますが、おかげでシャーシ内に スイッチングレギュレーターの取り付けスペースを確保できました。


トランスカバー内部

 


後方上から

 出力トランスはISO FC−30−3.5S、電源フィルターは 700V耐圧のオイルコンと3Hのチョーク2個による 2段構成です。


背面

 入力VOLは当初計画にありませんでしたが急遽ご要望で設置、 そのためSP端子をひとつ減らして8−16Ωの切替式としました。


今回使用の真空管

 真中が4E27、左はドライバーの7C5(英Brimer)、右が 初段の7F7(GE) 両方とも4E27に合せてメタルベースの ロクタル管を採用しました。
4E27については こちらのPDFファイル をご覧ください。


4E27トッププレート

 送信機で使う時は普通筐体の中に収めますから、放熱を兼ねて写真のような フィンのついたプレートキャップをつけますが、このアンプのように剥き出しで使うには 不都合です。アルミ材を削り出して811Aなどで使うタイト製の プレートキャップが合うようにしました。


4E27ソケット付近

 以前お作りした811Aの時と同じように、 ソケット周りに削り出しで作った化粧リングを装着していますが、 今回はいつもより大きくて大変でした。(^_^;)
パイロットランプも例によって銘板の真空管のマークのところが 光るタイプです。 手間と時間はかかりますが、こういう小細工をしている時は楽しいです。


内部拡大写真は こちら

基本回路図


 4E27は送信管には違いありませんが、ことオーディオアンプとして 使うにはとくに変わった回路が必要な訳ではなく、 一般的な3段構成のシングルアンプです。
 初段は7F7のSRPP、一般的な6SL7と同等管ですから そのまま置き換え可能ですし、ドライバーの7C5も同じく 6V6などが使えます。
 4E27のマニュアルでは固定バイアスを 推奨していますが、これは最大出力付近での整流効果が著しく、 自己バイアスですとプレート電流の増大による変動が大きくなって 出力が伸びないためです。しかし常に最大出力付近で使う 送信機の変調アンプではありませんから、 この場合これは無視して、安全な自己バイアスを採用していますし、 さらに音楽性を高めるため、出力は犠牲になりますが 出力トランスのSGタップを利用したUL接続としました。 これでビームパワー管でありながら三極管並の好音質を確保しています。
 この構成でB電圧を1割アップ、電流を140mAほど流すと、 出力は25W以上に達しますが、出力トランスの直流磁化で 低域の歪率は一挙に悪化します。FC30の場合、120mA程度が 限界のようです。
 電源部はB電圧が500Vを超えますので一般的なケミコンは 使えません。ここは700V耐圧のオイルコン採用で 長期安定動作を目指しました。4E27のフィラメントは 5V7.5Aと大食いですが、例によってスイッチングレギュレーターの 採用で乗り切っています。

測定結果

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

基本性能

出力 18W
 所要入力 340mV 
歪率 0.5%以下1KHz1W時
周波数特性 20Hz〜38KHz(±0.5dB)
  ダンピングファクター 3.3)
残留ノイズ 1mV以下 補正なし

消費電力 160W
本体サイズ(1台) 310Wx330Dx230H
重さ 17Kg

  入出力特性

出力対歪率特性

周波数特性

ユーザーレポート


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