6B4G シングル ステレオアンプ
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真空管アンプのことは何も分からないが
リーズナブルな価格で入門機のようなものを 作って欲しいという
愛知県のMさんからの依頼で製作してみました。

同一デザインで色違いをという依頼が富山のNさんからありました。
こちらにその写真を掲載してあります。

同じアンプをデザイン変えて、という依頼が札幌のOさんからありました。
こちらにその写真を掲載してあります。

回路図

測定結果

ユーザーレポート

Front view

全体のデザインや色はご本人と相談しながら決めました

主要定格
出力 4.3Wx2、入力感度 750mV  残留ノイズ 1mV以下
歪率 0.5%(1W出力時) 再生周波数帯域 20Hz〜25KHz(−3dB)
入力インピーダンス 100KΩ 出力端子 バナナプラグ対応 4−8Ω
使用真空管 6B4Gx2(英Colomor) 12AX7x2(Sylvania) 5U4G(東芝)
本体サイズ  320Wx220Dx200H(突起部含まず)
扱いやすさを考慮して出力管は自己バイアス・直流点火を採用
バイアスやハムバランサーなどの調整箇所は一切ありません

Top view

Rear view

inside

回路図(増幅部は片チャンネル分のみ表示)


測定データ

当工房のアンプはすべて詳細な測定を実施しております。
データで音がわかるわけでもありませんし、物理特性を 追求するアンプでもありませんが
お渡しするアンプの 健康状態だけは把握しておきたいと思っています。

入出力特性

全高調波歪率

無帰還アンプでは出力トランスの性能が大きく影響してきますが、
廉価なノグチのPMF-10WSは 優秀な特性を示しており、
コストパフォーマンスのよさを 表わしています。

周波数特性およびダンピングファクター


ユーザーレポート

ユーザーからのメールによる評価です。
(ご本人の許可を得て掲載しております)
 30年近くこよなく愛し、聴き続けた“古女房” (SP=TANNOYBERKLEY、プリ=AGI511、パワー=QUAD405) から巷間評判の真空管アンプなるものへ、ちょっと浮気がしてみたくなり、 山中様の門をたたきました。
それも値段から入るといった“邪道”から。  敢えて?6万円と値決めさせて頂いた根拠は、 現有両アンプのヤフオク等の価格を参考に割り出しました。
山中様には大変失礼な話ですが、発注しておいてその実、 古女房の音をいたく気に入っている私は、6万円というローコスト真空管アンプなんぞ (ご無礼の段お許しを)にうちのカミさんが負けるものか、 いや負けたら困る・・・と本気で考えておりました。

 6B4Gアンプの容姿は私好みに仕上げて頂き、たいそう満足しております。
清楚で可愛い感じの娘です。“声”の方はまず、SN比のよさに驚きました。
(QUADはいつもブ〜ンと唸っております)演奏の終わったあとのあの静寂、 ソロバイオリンの弱音部の透明感、演奏者の汗が流れ落ちる音まで聞こえそうです。
静かな事がこんなに感動を与えるとは。音像定位も一段と向上いたしました。
音場感もたっぷり。音の陰影もはっきり。中・低音のエネルギー感も不満ありません。 こりゃ家のカミさん負けかな。でも低・中音の出方はウチのの方が色っぽいし・・・ これがCDPと6B4Gアンプを直結した時の偽らざる心境でした。

 これにプリAGIを加えてみました。鮮度は少々落ちますが、 中音域から高音域にかけて何と言いましょうか甘美でとろける様な一種独特な “艶”が乗って参りました。
この音色には完敗です。どんどん音量を上げたくなります。 耳を刺すようなところが全くありません。これが“真空管”なのでしょうか。
危険な香りのする麻薬的なこの音から逃れられない予感が致します。

6万円にしてこの力量、も少し奢れば・・・
山中様のおっしゃる真空管の底なし沼に足を踏み込んだようで・・・ああ恐ろしい。

以上、愛知県西尾市のご注文主、松崎様からのレポートです。


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