6550A UL接続 モノラル ペア
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オークション出品時の説明文より抜粋
・・・・当工房のアンプとしてはハイパワーの部類に入る 6550Aプッシュプルで、モノラル構成ペアでの出品です。
KT88をさらに強化した米国版6550Aはプレート損失もやや大きく なって安心して使えるハイパワー出力管です。
今回はUL接続でNFBを少なめにして3極管に近い音を目指しました。
トランス類は余裕のある大型のものを採用、サイズ・重量の点から モノラル構成として扱いやすくしています。

回路は前段にRCAの高信頼管5693を3結で使用、フェーズインバーター には同じくRCAの6N7を採用した、直結ムラードタイプです。
トランス類は出力トランスはタンゴのFW−100−5、 電源トランスME−225など、十分余裕のあるもので 長時間の使用も安心です。

主要定格は出力37W、入力感度950mV
全高調波歪率 0.08%(1KHz1W時 37W出力時で0.8%)
残留ノイズ0.5mV以下、
再生周波数帯域20Hz〜20KHzは完全フラット
ダンピングファクター3.3

本体サイズ 250wx250dx190h 重量約15KG
シャーシはチョコレートブラウン、前面にシャンペンゴールド塗装の 3mm厚アルミパネルを装着、
左右対称のデザインで、ハイクラスの機器と並べてセットしても 見劣りしない仕上げとしました。

回路図

測定結果

ユーザーレポート

Front view

Top view

Rear view

inside

回路図(増幅部は片チャンネル分のみ表示)と回路説明


初段電圧増幅部はRCAの通称「赤球」5693で6SJ7の高信頼管です。 ここでは次段の位相反転回路も増幅作用がありますので3極管接続とし、 カソードのパスコンも省いてもっぱら低雑音安定動作を目指しています。 6N7はB級アンプの出力段にも使われますがパワフルな電圧増幅管としての 動作も有名です。またカソードが両ユニット共通ですので ソケット周りの配線がすっきりしてフェーズインバーターにもうってつけです。 ここは相棒の5692でもよかったのですがメタル管で揃えてみました。 出力管6550Aはビーム管接続で使用すれば100W、3極管接続で 10数Wクラスの球ですが、音楽性とパワーの両立を目標に ウルトラリニア接続A級動作としています。 出力管6550Aはペアチューブを使用していますが、DCバランス回路を 設けてありますので、よほど特性がずれていない限り1本づつの交換も可能です。 オーバーオールのNFBは6dBと 音味を失わない程度の少な目で抑えています。電源部はME225の容量に対して 約180mAのB電流ですのでかなり余裕があり5AR4の動作も軽くなって 360V整流後450V強のDC電圧を得ています。これで6550Aの動作は プレート損失30Wと定格の約80%ですので長期にわたって安定動作が 期待できます。

測定データ

入出力特性

波形のクリップは約37Wで上下同時にあらわれ、バイアス値が適正あることを 示しています。この時点でも歪率は1%以下ですが以後は急増します。

全高調波歪率

微小出力から最大出力にいたるまで常に1%以下の歪率を保っています。


周波数特性およびダンピングファクター
可聴帯域20Hz〜20KHzは完全にフラットで、 −1dBの範囲は10Hz〜37KHz(いづれも1W時)となっています。 20Hzにおける最大出力も30W以上が確保できており、試聴の結果も 低域の充実感が感じられます。 ダンピングファクターは全帯域にわたって約3.3で、低NFB多極管アンプ としては良い数値だと思います。試聴の結果、低域のもたつきなども 感じられませんでした。

ユーザーレポート



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